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令和7年度_学力検査問題過去問【宮城】- 国語


■目次 


大問1
大問2
大問3
大問4
大問5
大問6






■大問1



1-1:第一問 次の問いに答えなさい。

問一 次の文の線部 ①~⑥のうち、漢字の部分はその読み方をひらがなで書き、カタカナの部分は漢字に改めなさい。

1自宅に荷物がく。
2 騒音の対策をす。
3 さまざまな銘柄の米が並ぶ。
4月の光が庭をらす。
5厚手のモウフを掛ける。
6列車が駅の手前でゲンソクする。



解答 :
①とど(く)
②ほどこ(す)
③めいがら
④照(らす)
⑤毛布
⑥減速




1-2:問二 次の文の中に、用言は全部でいくつありますか。正しいものを、あとのア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ある晴れた冬の朝、小学生たちはにぎやかに話しながら、白い雪が残る公園を歩いた。

ア 四つ イ 五つ ウ 六つ エ 七つ



解答 : ウ


解説 : 用言(ようげん)は、動詞、形容詞、形容動詞の総称で、活用する自立語のことです。


※図1問題の図


1-3:問三 次の行書で書かれた漢字のうち、楷書で書く場合と比べて、点画が省略されているものを、次のア〜エからつ選び、記号で答えなさい。
選択肢


※図2問題の図

解答 : エ


解説 : この問いは、提示された行書体で書かれた漢字の中から、楷書体と比較して点画が省略(簡略化)されているものを選ぶ問題です。
エの「閉」は「門」の部分が省略されています。










■大問2



2-1:第二問 ある中学校のAさんたち三人の班は、農場を経営する山川さんのもとで、三日間の職場体験を行いました。Aさんたちは、職場体験で学んだことを発表する校内報告会に向けてリハーサルを行い、リハーサルの様子を動画に撮影しました。次は、発表をよりよくするために、撮影した動画を見ながら三人で話し合っているときの様子です。【話し合いの一部】を読み、あとの問いに答えなさい。
【話し合いの一部】

〈Aさん〉 それでは、私が発表を担当する三日目の部分の動画を見てください。発表をよくするために、アドバイスをお願いします。 [動画]を再生する。
[動画] 三日目は屋内で作業をしました。①皆さんは屋内での作業と聞いて、どのような作業を思い浮かべますか。屋内での作業には、収穫した野菜の出荷準備、農機具の整備など、いろいろな作業がありますが、この日は、作業場で、収穫後に乾燥させたキタアカリという早生品種のジャガイモの出荷準備をしました。こちらの写真をご覧ください。これがキタアカリです。山川さんの農場では、出荷前のジャガイモを機械でサイズごとに仕分けするなど、作業の一部を機械で行っています。従業員の方々は、仕分けされたジャガイモに傷がないかを点検して箱に詰めます。私たちは、その箱を山川さんと一緒に運びました。

[動画]の再生を一時停止する。

〈Aさん〉 ここまでのところで、アドバイスをお願いします。
〈Bさん〉 ②「早生品種」という言葉には説明が必要ではないでしょうか。聞き手にとってはなじみのない言葉かもしれません。
〈Aさん〉 確かにそうですね。早く成熟するため、種まきから収穫までの期間が短い品種のことをいいます、といった説明を加えます。ほかにはありますか。
〈Cさん〉 発表の中に「作業の一部を機械で行っています。」とありましたが、聞き手がイメージできるように、③ジャガイモの写真だけ ではなく、その様子を撮った写真も示してはどうですか。
〈Aさん〉 なるほど。農場で写真をたくさん撮ったので、様子が伝わる写真を探して、聞き手に示したいと思います。ほかに何か気づいたことはありますか。なければ、続きを再生します。
〈Cさん〉 はい、続きを見てみましょう。
[動画]の続きを再生する。

[動画] この日の昼休みに、ジャガイモに傷がないかを点検する目的について、山川さんから④聞くことができました。山川さんによると、傷のあるジャガイモは傷みが早くなるそうです。自分たちが作った野菜を、安心しておいしく食べてもらえるように、一つ一つ点検しているとのことでした。
山川さんのお話から私たちが学んだことは、仕事に対する責任です。山川さんの農場では、作業の効率だけを優先するのではなく、ジャガイモに傷がないかどうかを人が一つ一つ点検するなど、人の手で責任を持って品質を管理していたことが、強く印象に残っています。 三日目の報告は以上です。

[動画]の再生を一時停止する。

〈Aさん〉 今見た部分についてどうですか。
〈Cさん〉 山川さんのお話から私たちが学んだことを伝えるところは、⑤を話したあとに、その⑥について述べていたので、聞き手にとって内容を捉えやすい構成になっていたと思います。
〈Bさん〉 Aさんが伝えたいことが伝わってきました。
〈Aさん〉⑦ 三人で動画を見て、リハーサルを振り返ることができたので、よりよい発表になりそうです。
〈Bさん〉 それでは次に、私が発表を担当する三日間全体のまとめの部分を見てください。

問一 【話し合いの一部】の中に「皆さんは屋内での作業と聞いて、どのような作業を思い浮かべますか。」とありますが、このAさんの発言の意図を説明したものとして、最も適切なものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア 自分の感想を率直に伝え、聞き手の共感を得ようとしている。
イ 身近な話題から話し始め、場の雰囲気をよくしようとしている。
ウ 結論を先に述べ、聞き手に話の要点を明確に伝えようとしている。
エ 聞き手に問いかけ、聞き手の興味を引き付けようとしている。



解答 : エ


解説 : Aさんの発言「①皆さんは屋内での作業と聞いて、どのような作業を思い浮かべますか。」は、発表の冒頭で聞き手(皆さんの心の中)に疑問を投げかける形をとっています。

ア:Aさんは感想ではなく、質問をしています。
イ:場の雰囲気を和ませる効果もありますが、主題の「屋内での作業」に関する問いかけであり、主な目的は発表内容への導入です。
ウ:結論を先に述べる、という構成上の手法ではありません。
エ:聞き手に直接問いかけることで、聞き手の思考を促し、「屋内での作業」という話題への興味を引き付け、その後の話(実際に行った具体的な作業内容)への集中を促す意図が最も適切です。




2-2:問二 【話し合いの一部】の中に「「早生品種」という言葉には説明が必要ではないでしょうか。」とありますが、このBさんの発言について説明したものとして、最も適切なものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア くだけた表現だと感じたため、場にふさわしい表現に言い換えることを提案している。
イ 聞き慣れない用語だと感じたため、用語について説明を加えることを提案している。
ウ 複雑な説明になっていると感じたため、具体的な例を挙げて説明することを提案している。
エ 長々とした説明になっていると感じたため、一言で表す表現にすることを提案している。



解答 : イ


解説 : Bさんの発言「②「早生品種」という言葉には説明が必要ではないでしょうか。聞き手にとってはなじみのない言葉かもしれません。」の意図は、以下の通りです。
・「早生品種」という言葉が、農業や植物に詳しくない「聞き手」にとっては「なじみのない言葉」、つまり聞き慣れない専門用語であるとBさんは指摘しています。
そのため、発表の内容を理解してもらうには、その用語の意味を説明する(定義や特徴を付け加える)必要があると提案しています。 この意図に最も合致するのは、イです。




2-3:問三 【話し合いの一部】の中に「ジャガイモの写真だけではなく、その様子を撮った写真も示してはどうですか。」とありますが、このCさんの発言を踏まえて、Aさんが示す写真の内容として、最も適切なものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア 収穫したジャガイモを屋内で乾燥させている様子。
イ 機械でジャガイモをサイズごとに仕分けしている様子。
ウ 従業員と山川さんが打ち合わせをしている様子。
エ 山川さんがジャガイモの入った箱を運んでいる様子。



解答 : イ


解説 : ア:乾燥させている様子は、その後の「出荷準備」の工程ではない可能性があります。
イ:「作業の一部を機械で行っています」という説明に対応する、最も具体的な写真です。
ウ:打ち合わせの様子は「作業」の様子ではありません。
エ:箱を運ぶ作業は行っていますが、機械化の様子や品質管理(点検)という発表の要点から見ると、イの方がより主題に沿っています。




2-4:問四 【話し合いの一部】の中の④「聞く」を、適切な謙譲語に改めなさい。



解答 : (例)お聞きする


解説 : [お聞きする]は、「聞く」の謙譲語の形の一つです。
「お(ご)+動詞の連用形+する」のパターンで自分側の行為をへりくだって述べる謙譲語にあたります。
したがって、「山川さんからお聞きすることができました」のように使えます。




2-5:問五 【話し合いの一部】の中の⑤と⑥にあてはまる言葉の組み合わせとして、最も適切なものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア ⑤目的-⑥手段
イ ⑤現状-⑥課題
ウ ⑤概略-⑥詳細
エ ⑤理想-⑥現実



解答 : ウ


解説 : Cさんは、Aさんの発表構成を「内容を捉えやすい」と褒めています。
発表の該当部分の流れは以下の通りです。
・「山川さんのお話から私たちが学んだことは、仕事に対する責任です」 → まず要点・全体像(⑤)を述べた。
・「山川さんの農場では、(中略)人の手で責任を持って品質を管理していたことが、強く印象に残っています」 → 要点を裏付ける具体的な事実・内容(⑥)を詳しく説明した。
この構成は、「まず全体の概略(要点)を伝え、次にその詳細(具体的な説明)を述べる」という流れです。




2-6:問六 【話し合いの一部】の中に⑦「三人で動画を見て、リハーサルを振り返ることができたので、よりよい発表になりそうです。」とありますが、次の文は、このAさんの発言について説明したものです。
□にあてはまる適切な表現を考えて、十五字以内で答えなさい。

動画を見てリハーサルを振り返ることには、□という効果があるため、発表をよりよくするための工夫について話し合うことにつながったということを述べている。



解答 : (例)聞き手の立場で考えられる


解説 : Aさんの発言は、「三人で動画を見て、リハーサルを振り返ることができたので」という部分が重要です。
動画を見ることで、自分たちの発表を第三者の視点で客観的に確認できます。
そして、客観的に評価できることで、発表している本人が気づかなかった改善点や良かった点(「早生品種」の説明不足や、構成の良さなど)を明確に見つけることができ、具体的なアドバイス(話し合い)につながりました。
したがって、「リハーサルを客観的に評価できる」という効果を十五字以内で表した「客観的に評価できる」や「聞き手の立場で考えられる」が最も適切です。










■大問3



3-1:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : ウ




3-2:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : イ




3-3:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : (例)□が書いた小説を読んで腹立たしさを感じている。




3-4:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : ※解答欄空白のため記載がございません




3-5:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : (例)自分に対する□からの励ましを受け止め、どんなに辛くても小説を書き続けていこうという気持ちが高まっている。




3-6:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 :エ












■大問4



4-1:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : ア




4-2:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : ※解答欄空白のため記載がございません




4-3(1):※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : ※解答欄空白のため記載がございません




4-3(2):※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : エ




4-4:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : ※解答欄空白のため記載がございません




4-5:※著作権保護のため本文等は掲載しておりません。



解答 : イ










■大問5



5-1:第五問 次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

「俳諧の修行は、おのが数奇たる風の先達の句を一筋に尊み学びて、一句一句に不審をおこし、難を構ふべからず。もし、解しがたき句あらば、いかさま故あるらんと工夫して、あるいは功者に尋ぬべし。わが俳諧の上達するとが$\textcircled{A}∗∗\square$**にしたがひて、人の句も聞こゆるものなり。始めより一句句を咎めがちな$\text{つ}\text{ひ}$る作者は、吟味のうちに月日重なりて、終に功の成りたるを見ず。」 (「太来抄」による)
問一 本文中の「したがひて」を現代仮名遣いに改めなさい。



解答 : したがいて


解説 : 歴史的仮名遣いの「ひ」は、現代仮名遣いでは多くの場合「い」に改められます。
歴史的仮名遣い:「したがひて」
現代仮名遣い:「したがいて」




5-2(1):問二 次の対話は、この文章について話し合ったものです。あとの(一)~(三)の問いに答えなさい。

〈Xさん〉 この文章には、俳句の創作の心構えが書かれているよ。
〈Yさん〉 筆者は、俳句の創作が「A」につれて、他の人の俳句も分かるようになっていくものだから、「B」はしてはならないこととしているね。
〈Xさん〉 うん。俳句の創作では、好きな作風の「C」ことを筆者は重視しているね。もし、その過程で、理解しにくい俳句があったときには、そこにどのような理由があるかについて自分で考えをめぐらしたり、それでも分からないときは、熟練者に尋ねたりすることが大事だと述べているね。
〈Yさん〉 なるほど。筆者の考え方は納得できるな。

(一)「A」に入る言葉を、本文中から四字でそのまま抜き出して答えなさい。



解答 : 上達する


解説 : 本文に「わが俳諧の上達するとが「A」 にしたがひて、人の句も聞こゆるものなり。」とあります。
これは現代語に訳すと、「自分の俳句の技術が上達していくのにつれて、他人の句の良さも理解できるようになるものだ。」という意味になります。
したがって、「A」に入るのは、自分の俳句の技術が伸びていくことを意味する「上達する」が入ります。




5-2(2):(二」「B」にあてはまる表現として、最も適切なものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。
ア 俳句の内容が分からないからといって、すぐに他の人に聞くこと
イ 修辞の工夫を考えてばかりで、実際に俳句を創作しないこと
ウ 他の人が作った俳句の表現をそのまま受け入れ、吟味しないこと
エ 他の人が作った俳句に対して疑問を持ち、欠点を探すこと



解答 : エ


解説 : 筆者は、他人の句の欠点や問題点(難・不審)ばかりを探し、非難する態度は、自分の成長を妨げるため避けるべきだと述べています。
この考え方に最も合致するのは、エです。
ア: 難解な句を功者(熟練者)に尋ねるのは、本文で許容されている行動です。
イ: 吟味(熟慮)に時間がかかりすぎる作者を指していますが、直接の禁止事項は「難を構ふ」こと、つまり「咎める」ことです。
ウ: 逆に、本文は「先達の句を一筋に尊み学びて」と、まず尊ぶことを推奨しています。
エ: 「疑問を持ち」(不審をおこし)「欠点を探す」(難を構ふ・咎める)という、筆者が最も戒めている行為を表しています。




5-2(3):(三」「C」にあてはまる適切な表現を考えて、二十字以内で答えなさい。



解答 : (例)先達が作った俳句をひたすら大事にして学ぶ


解説 : 本文に「俳諧の修行は、おのが数奇たる風の先達の句を一筋に尊み学びて、一句一句に不審をおこし、難を構ふべからず。」とあります。
Xさんの発言では、「俳句の創作では、好きな作風の「C」ことを筆者は重視しているね。」とあり、筆者の重視している点は自分の好きな作風の先達の句を、ひたすら尊敬して、学ぶことです。










■大問6



第六問 国語辞典に興味を持った三人の中学生たちが、複数の国語辞典を読み比べて、会話しています。
〈Aさん〉 同じ時期に発行された辞典でも、ある言葉を載せている辞典と載せていない辞典があったよ。
〈Bさん〉 そうだね。発行された時期によっては、同じ辞典でも、載せている言葉に違いがあるね。辞典はある程度の期間を置いて載せる言葉の見直しがされるようだよ。
〈Cさん〉 見直しによって、以前には誤用とされていた意味が、誤用とされなくなることもあるようだね。
三人の会話を踏まえて、言葉の変化についてあなたが気づいたことと考えたことを、百六十字〜二百字で書きなさい。



解答 : (例)三人の中学生の会話から、言葉の変化について次の二点に気づきました。
一つ目は、「載せている言葉)」が時代によって変化することです。新しい言葉が生まれる一方で、使われなくなった言葉は辞典から削除されます。また、同じ時期の辞典でも、編纂の方針や編集者の判断によって、取り上げる言葉が異なることも分かりました。 二つ目は、「言葉の意味や規範」も変化することです。以前は誤用とされていた言葉の使い方が、社会で広く定着し、辞典の改訂時に正式な意味として認められることがあります。
このことから、言葉は「正しいか間違いか」が固定されたものではなく、人々の実際の使用状況(社会の認知)によってその定義や規範が柔軟に変わっていく生き物のようなものだと考えました。辞典は、その時点の社会における言葉の使われ方を記録・追認する鏡のような役割を果たしていると言えます。(197字)




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