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令和7年度_学力検査問題過去問【滋賀】- 理科
令和7年度_学力検査問題過去問【滋賀】- 理科 解答
■目次
大問1
大問2
大問3
大問4
■大問1
水溶液について調べるため、実験を行いました。後の1から5までの各問いに答えなさい。
【実験1】
<方法>
① ビーカーA, B, Cを用意し、ビーカーA, Bに50℃の水を100gずつ、ビーカーCに50℃の水を 200g入れる。
② 図1のように、ビーカーAに塩化ナトリウム35gを、ビーカーBに硝酸カリウム35gを、ビーカーCに硝酸カリウム80gをすべてとかして水溶液をつくる。
Cに硝酸カリウム80gをすべてとかして水溶液をつくる。

③ ビーカーA, B, Cの水溶液を20℃まで冷やす。
<結果>
・ビーカーAの水溶液から塩化ナトリウムの結晶は出てこなかった。
・ビーカーB, Cの水溶液から硝酸カリウムの結晶が出てきた。
1-1: 実験1で、ビーカーAの水溶液には塩化ナトリウムがとけています。塩化ナトリウムの電離のようす を化学式で表しなさい。
解答 : NaCl⟶Na⁺+Cl⁻
解説 : 化学式で塩化ナトリウムの電離を表現するには、まず塩化ナトリウムの化学式を左側に書きます。塩化ナトリウムはイオン結晶であり、水に溶けると陽イオンと陰イオンに分かれます。
塩化ナトリウム (NaCl) は、ナトリウムイオン (Na⁺) と塩化物イオン (Cl⁻) に電離します。これを化学式で表すと以下のようになります。
NaCl⟶Na⁺+Cl⁻
1-2:方法の②で、ビーカーAの塩化ナトリウムの水溶液の質量パーセント濃度は何%ですか。求めなさい。ただし、答えは小数第一位を四捨五入して、整数で書きなさい。
解答 : 26%
解説 : ★質量パーセント濃度(%) = (溶質の質量 [g] / 溶液の質量 [g]) × 100
今回の実験では、ビーカーAに以下の物質が入っています。
・溶質(塩化ナトリウム): 35 g
・溶媒(水): 100 g
溶液の質量は、溶質と溶媒の合計なので、
溶液の質量 = 35 g + 100 g = 135 g
この値を上記の計算式★に当てはめます。
質量パーセント濃度(%) = (35 g / 135 g) × 100 = 0.259259… × 100≈ 25.9259… %
したがって、小数第一位を四捨五入すると、25.9259…は26になります。
1-3:図2は、100gの水にとける塩化ナトリウムと硝酸カリウムの質量と水溶液の温度の関係をグラフに表したものです。次の(1), (2)の各問いに答えなさい。

1-3(1):実験1のように、固体の物質をいったん水にとかし、温度を下げて、再び固体としてとり出す操作を何といいますか。書きなさい。
解答 : 再結晶
解説 : この操作は、温度による溶解度の違いを利用して、溶液から溶質を再び固体として取り出す方法です。
例えば、物質を高温の水に溶かして飽和水溶液を作ります。
その後、水溶液の温度を下げると、溶解度が急激に低下する物質(硝酸カリウムなど)は、溶けきれなくなった分が固体として析出します。
この方法を使うことで、不純物を取り除き、純粋な物質を精製することもできます。
1-3(2):方法の③で、ビーカーAの水溶液から塩化ナトリウムの結晶をとり出すことが難しいのはなぜですか。実験1の結果と図2から考えて、解答欄の「硝酸カリウムに比べて」という書き出しに続けて、20字以上,35字以内で説明しなさい。
解答 : 塩化ナトリウムは水溶液の温度による溶解度の差が小さいから。
解説 : 図2のグラフを見ると、硝酸カリウムの曲線は右肩上がりで、温度が上がると大きく溶解度が増加しているのがわかります。そのため、50℃で溶かしたものを20℃まで冷やすと、溶けきれなくなった分が結晶としてたくさん出てきます。
一方、塩化ナトリウムの曲線はほぼ横ばいで、温度が変化しても溶解度がわずかしか変わりません。つまり、50℃でも20℃でも水に溶ける量はほぼ同じです。
したがって、ビーカーAでは50℃で溶けていた塩化ナトリウムが、20℃に冷やしても溶けたままで、ほとんど結晶として出てこないのです。
【実験2】
<方法>
実験1の結果で、ビーカーB、Cの水溶液から出てきた結晶をとり出すため、図3のような装置を使って、ろ過を行う。
<結果>
ビーカーB、Cの水溶液から結晶をとり出せた。また、ろ紙を通った水溶液(以下、ろ液という。)が得られた。

1-4:図4は、ろ紙のようすについて表したモデル図です。実験2で、ろ過により、結晶とろ液に分けることができた理由について正しく説明しているものはどれですか。次のアから工までの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 結晶はろ紙のあなより小さく、ろ液中の物質はろ紙のあなより大きいから。
イ 結晶はろ紙のあなより大きく、ろ液中の物質はろ紙のあなより小さいから。
ウ 結晶、ろ液中の物質ともにろ紙のあなより小さいから。
工 結晶,ろ液中の物質ともにろ紙のあなより大きいから。
解答 : イ
解説 : ろ過は、液体と固体が混ざったものを分けるための操作です。この方法は、ろ紙の小さな穴を利用して、粒子の大きさの違いで物質をふるい分けます。
・結晶(固体): ろ紙の穴を通ることができないほど大きい粒子なので、ろ紙の上に残ります。
・ろ液中の物質(溶けている粒子): 水に溶けている物質の粒子は、非常に小さく、ろ紙の穴を楽に通り抜けることができます。
このため、ろ紙の上に結晶だけが残り、ろ液(水溶液)はろ紙を通り抜けて下に集まる、という仕組みになっています。
1-5:実験2の結果で、ビーカーBとビーカーCの水溶液から得られたろ液の濃さ(質量パーセント濃度)の関係について正しく説明しているものはどれですか。次のアからウまでの中から1つ選び、記号で答えなさい。また、選んだ理由について30字以上,50字以内で説明しなさい。ただし、ろ過による温度の変化は考えないものとします。
ア ビーカーBから得られたろ液は、ビーカーCから得られたろ液より濃い。
イ ビーカーCから得られたろ液は、ビーカーBから得られたろ液より濃い。
ウ ビーカーBから得られたろ液と、ビーカーCから得られたろ液は同じ濃さである。
解答 : 記号:ウ
理由:ろ液はどちらも飽和水溶液であり、ろ液にふくまれる溶質の割合は変わらないから。
解説 : ビーカーBとビーカーCはどちらも冷却され、硝酸カリウムの結晶が出てきました。これは、冷却後の水溶液が、20℃における硝酸カリウムの飽和水溶液になったことを意味します。
飽和水溶液とは、その温度で最大限まで溶質が溶けている状態の水溶液です。同じ物質であれば、同じ温度における飽和水溶液の濃度は常に一定です。
したがって、ビーカーBもビーカーCも、ろ過によって余分な結晶が取り除かれた後、残った水溶液は20℃の硝酸カリウム飽和水溶液になっています。
よって、ろ液の濃度はどちらも同じであり、ウが正解となります
■大問2
斜面を下る物体の運動を調べる実験を行いました。後の1から5までの各問いに答えなさい。ただし、実験に用いた記録テープや糸の質量,および摩擦や空気の抵抗は考えないものとします。
【実験1】


① 斜面にクランプで1秒間に60回打点する記録タイマーを固定する。
② 図1のように、記録テープを記録タイマーに通し、力学台車にはりつける。台車は動かないように手で止めておく。
③ 記録タイマーのスイッチを入れ、台車から手をはなして台車の動きを記録する。
④ 記録を処理する基準点を決めて、6打点ごとに記録テープを切り、基準点に近いほうから順に区間AからHとする。
⑤ 切った記録テープを左から順に下端をそろえてグラフ用紙にはりつける。
<結果>
図2は、⑤の結果である。
2-1:下線部について、基準点をどのようにして決めますか。10字以上,25字以内で説明しなさい。
解答 : 打点が重なる部分を除いて決める。
解説 : 台車から手を離した瞬間、まだ台車の速度が遅く、記録タイマーの針が同じ場所に何度も打点を打ってしまい、点と点が重なってしまいます。
この重なっている部分は、正確な速さの変化を測るためのデータとしては使えません。
そこで、打点がはっきりと一つずつ見え始め、台車が一定の速さで斜面を下り始めた部分を基準点とすることで、その後の加速の様子を正確に分析できます。
2-2:実験1で、区間Gでの台車の平均の速さは何cm/sですか。求めなさい。
解答 : 30cm/s
解説 : この実験では、1秒間に60回打点する記録タイマーを使っています。これは、1打点にかかる時間が1/60秒であることを意味します。 記録テープは6打点ごとに区切られているので、1区間にかかる時間は次のようになります。 6打点 × (1/60秒/打点) = 0.1秒 図2のグラフから、区間Gのテープの長さは3.0cmと読み取ることができます。 平均の速さは、「距離 ÷ 時間」で求められるので 速さ = 3.0cm ÷ 0.1秒 = 30cm/s。
2-3:図3のような斜面を下る台車の速さの変化を調べました。台車の速さの変化について正しく説明しているものはどれですか。次のアから工までの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 速さはしだいに大きくなる。速さのふえ方はしだいに大きくなる。
イ 速さはしだいに大きくなる。速さのふえ方はしだいに小さくなる。
ウ 速さはしだいに小さくなる。速さのふえ方はしだいに大きくなる。
工 速さはしだいに小さくなる。速さのふえ方はしだいに小さくなる。
解答 : イ
解説 : ・速さの変化: 台車は斜面を下るため、重力によって下向きの力を受け続けます。この力により、台車は常に加速するため、速さはしだいに大きくなります。
・速さの増え方: しかし、斜面の傾きは徐々に緩やかになっています。斜面を下る力を分解すると、斜面に沿って働く力は、傾きが緩やかになるにつれて小さくなります。力が小さくなるということは、台車を加速させる度合いが小さくなることを意味します。そのため、速さの増え方はしだいに小さくなります。
【実験2】

<方法>
① レールを使って斜面と水平部分をつくり、図4のような装置を組み立てる。
② 小球に糸をとりつけ、水平面からの高さPの位置に静止させる。
③ 小球を支えていた糸を静かに切る。小球が斜面を下り水平部分を通過した後、レールの端から飛び出すようすの連続写真を撮り、最高点の高さRを求める。
<結果>

・図5は、レールの端から飛び出した小球の運動の連続写真である。
・図5で、aの位置を通過した小球は、bの位置を通過した後、水平面に落下した。
・最高点の高さRは、水平面からの高さPよりも低くなった。
2-4:図6は、実験2の方法の②で斜面上の小球を糸で引いて静止させているようすを表したものです。矢印は小球にはたらく重力を表しています。この小球にはたらく重力以外のすべての力を、力の表し方にしたがって矢印で作図しなさい。

解答 : 
解説 : 
・重力: 地球が物体を鉛直下向きに引く力です。
・垂直抗力: 物体が面に接しているときに、面が物体を押し返す力です。この力は、常に面に垂直な方向に働きます。今回の場合は、斜面に対して垂直に、小球を斜面から押し出す向きに作用します。
・張力: 糸やひもが物体を引く力です。この力は、糸に沿って斜面上向きに作用します。
小球は斜面上で静止しているため、これらの3つの力が釣り合っています。つまり、重力を、斜面に平行な分力と垂直な分力に分解したとき、それぞれが張力と垂直抗力と釣り合っている状態です。
2-5:図5で、bの位置にある小球がもつ運動エネルギーと位置エネルギーは、aの位置にあるときと比べてどのように変化していますか。それぞれのエネルギーの大きさの変化の関係にふれ、解答欄の「bの位置にある小球がもつ」という書き出しに続けて、40字以上,55字以内で説明しなさい。
解答 : 運動エネルギーは、aの位置にあるときと比べて減少し、その分だけ位置エネルギーが増加している。
解説 : この現象は、力学的エネルギー保存の法則で説明できます。摩擦や空気抵抗を無視できる場合、運動している物体の持つ力学的エネルギー(運動エネルギーと位置エネルギーの合計)は常に一定に保たれます。
・aの位置: レールの端から飛び出した直後で、小球の速さが最も速いため、運動エネルギーが最大になります。この時点での高さは低いため、位置エネルギーは小さいです。
・bの位置: 小球が放物線を描いて上昇し、最高点に達した瞬間です。このとき、小球は上昇するにつれて重力に逆らって進むため、速さが遅くなります。その結果、運動エネルギーは減少します。一方で、高さが増すため、位置エネルギーは増加します。
このように、小球が上昇する過程では、速さが失われる(運動エネルギーが減少する)分だけ、高さが増す(位置エネルギーが増加する)というエネルギーの変換が起きています。
■大問3
食物が消化されるしくみについて、調べ学習と実験を行いました。後の1から5までの各問いに答えなさい。
【調べ学習】
図1はヒトのからだにおける食物の消化のしくみについて示したものです。

<わかったこと>
① a胆汁以外の消化液には消化酵素がふくまれている。
② 消化酵素にはいくつかの種類があり、それぞれ決まった物質にだけはたらく。
③ だ液にふくまれる消化酵素のアミラーゼは、デンプンを分解するが、タンパク質や脂肪にははたらかない。
④ 消化管や消化液を分泌する器官をまとめて消化系という。
⑤ 吸収されずに残ったものは便として排出される。
3-1:図2は、ヒトの消化に関係する器官を模式的に表したものです。下線部aの胆汁はどの器官にたくわえられますか。図2のアからエまでの中から1つ選び、記号で答えなさい。

解答 : イ
解説 : 図2はヒトの消化器系を表しており、それぞれの記号は以下の器官を指しています。
ア: 肝臓
イ: 胆のう
ウ: 胃
エ: 大腸
3-2:肝臓で、ブドウ糖から合成されて一時的にたくわえられる物質を何といいますか。書きなさい。
解答 : グリコーゲン
解説 : 私たちの体は、食事から得たブドウ糖をエネルギーとして利用しますが、すぐに使わない分は貯蔵しておく必要があります。肝臓は、このブドウ糖をグリコーゲンという多糖類に合成し、蓄える役割を果たしています。
必要に応じて、このグリコーゲンは再びブドウ糖に分解され、血液中に放出されます。これにより、血糖値が一定に保たれ、体内の各細胞に安定したエネルギーが供給されます。この一連の働きは、血糖値を調節するホルモンによって制御されています。
【実験】
<方法>
① デンプン溶液10cm³を入れた試験管を2本用意する。1本にはうすめただ液2cm³を入れ、もう1本には水2cm³を入れる。
② 2本の試験管を約40℃の湯の中に10分間入れる。
③ 図3のように、うすめただ液を入れた液の半分を試験管Aに、残りを試験管に分ける。試験管Aにはヨウ素溶液を、試験管にはベネジクト溶液を入れる。
④ 図4のように、水を入れた液の半分を試験管Bに、残りを試験管Dに分ける。試験管Bにはヨウ素溶液を、試験管Dにはベネジクト溶液を入れる。
⑤ 試験管A, Bの色の変化を観察する。
⑥ 試験管C, Dに、bある操作を行い、色の変化を観察する。


<結果>
表は、⑤、⑥の結果をまとめたものである。

3-3:下線部bは、どのような操作ですか。書きなさい。
解答 : 加熱
解説 : ベネジクト溶液は、主に糖の存在を調べるために使われる試薬です。この反応は、試験管を加熱することで色が変化します。
・糖がある場合: ベネジクト溶液を加えて加熱すると、青色から緑、黄、橙、そして赤褐色へと色が変化します。
・糖がない場合: 加熱しても青色のまま、色の変化はありません。
今回の実験では、試験管C(だ液とデンプン溶液)が赤褐色に変化していることから、だ液によってデンプンがブドウ糖などの糖に分解されたことがわかります。この色の変化を引き起こすために必要なのが「加熱」という操作です。

3-4:実験の結果からわかることについて、最も適切なものを次のアから工までの中から1つ選び、記号で答えなさい。
ア 試験管Aと試験管Bを比較すると、だ液のはたらきでデンプンがなくなったことがわかる。
イ 試験管Aと試験管Cを比較すると、だ液のはたらきでデンプンが麦芽糖などに変化したことがわかる。
ウ 試験管Bと試験管Dを比較すると、だ液のはたらきで麦芽糖などができたことがわかる。
エ 試験管Cと試験管Dを比較すると、だ液のはたらきで麦芽糖などがなくなったことがわかる。
解答 : ア
解説 : ・試験管A: デンプン溶液にだ液を加えています。その後、ヨウ素溶液を加えても色の変化はありませんでした。ヨウ素溶液はデンプンに反応して青紫色に変化するため、色が変化しなかったということは、デンプンが消化酵素によって分解されたことを示しています。
・試験管B: デンプン溶液に水を加えています。その後、ヨウ素溶液を加えて青紫色に変化しました。これは、水には消化酵素が含まれていないため、デンプンが分解されずにそのまま残っていたことを示しています。
これらの結果から、試験管AとBを比較すると、だ液を入れた場合にのみデンプンがなくなった(分解された)ことが明確にわかります。したがって、最も適切な説明はアです。
3-5: 調べ学習と実験から考えて、消化とはどのようなことといえますか。「分解」「吸収」という2つの語を使って、25字以上,50字以内で説明しなさい。
解答 : 消化酵素により、食物にふくまれている栄養分を分解して、吸収しやすい状態に変えること。
解説 : 「消化」とは、私たちが食べた大きな食物分子を、体内で利用できる小さな分子に分解する一連の過程を指します。
・分解: 図1の「調べ学習」で示されているように、デンプン、タンパク質、脂肪といった大きな分子は、だ液や胃液、すい液などに含まれる様々な消化酵素によって、それぞれブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸といった小さな分子へと分解されます。
・吸収: このように小さく分解された栄養素は、そのままでは吸収できません。小腸の壁から、血液やリンパ液の中へと取り込まれます。この過程を吸収といいます。
■大問4
太陽の動きについて調べるため、滋賀県のある地点で観察や実験を行いました。後の1から4までの各問いに答えなさい。
【観察】
<方法>
① 6月の晴れた日に、太陽の動きを観察する。
② 板の上に透明半球のふちと同じ大きさの円をかき、その中心を○とする。○で直角に交わる2本の線を引き、線と円が交わる点をA, B, C, Dとする。
③ 図1のように、透明半球を、かいた円に合わせて固定する。日当たりのよい水平な地面に板を置き、方位磁針を使って方位を合わせる。
④ 午前10時から午後2時までの1時間ごとに、サインペンの先のかげが、 にくるようにして、太陽の位置を●印で透明半球上に記録する。
⑤ 記録した●印をなめらかな線で結び、透明半球のふちまで延長し、ふちとの交点にも●印を記録しそれぞれX, Yとする。
⑥ 透明半球上にかいた曲線に沿って、紙テープを当て、記録した●印を写しとり、●印と●印の間の長さをそれぞれはかる。

<結果>
・図2は、⑤の結果である。
・図3は、⑥の結果である。午前10時から午後2時までの●印と●印の間隔は、どれも同じ長さであった。


4-1:図1で、透明半球を天球と考えると、観測者の位置はどこですか。図1のA, B, C, D, Oの中から1つ選び、記号で答えなさい。
解答 : O
解説 : この実験では、透明半球を天球に見立てて太陽の動きを記録しています。
透明半球の中心(O)は、観測者が立っている位置、つまり地表の中心を表します。
透明半球のふち(円)は、観測者の地平線を意味します。
太陽や星の動きは、この観測者の真上を動いているように見えるため、観測者の位置を透明半球の中心に置いて記録するのがこの実験の基本となります。
4-2:図2と図3から、この日の、日の出の時刻と日の入りの時刻は、何時何分と考えられますか。最も近い時刻を次のアからクまでの中からそれぞれ1つずつ選び、記号で答えなさい。。
ア 午前4時44分
イ 午前4時56分
ウ 午前5時4分
工 午前5時16分
オ 午後6時58分
力 午後7時4分
キ 午後7時16分
ク 午後7時28分
解答 : 日の出の時刻:ア 日の入りの時刻:カ
解説 : はじめに、南中時刻を考えます。
太陽は南中を境に、東から昇って西へ沈む動きが左右対称になります。観測は午前10時から午後2時までの4時間で行われており、この区間の中央が南中時刻です。
南中時刻 = (10:00 + 14:00) ÷ 2 = 12:00(正午)
図3は、1時間ごとの太陽の動きを紙テープに写したもので、その間隔はすべて1.5cmです。これは、太陽が1時間で1.5cm移動することを示しています。
日の出の時刻:図3のX(日の出)から、最初に観測を始めた午前10時の●印までの距離は7.9cmです。
7.9cmの移動にかかった時間を計算すると、
時間 = 距離 ÷ 速度 = 7.9cm ÷ (1.5cm/時間) ≈ 5.266時間=約5時間16分となります。
よって、日の出の時刻は、
日の出の時刻 = 午前10時 – 5時間16分 = 午前4時44分
となり、答えはアです。
日の入りの時刻:図3の最後の観測時刻である午後2時の●印から、Y(日の入り)までの距離は7.6cmです。
7.6cmの移動にかかった時間を計算すると、
時間 = 距離 ÷ 速度 = 7.6cm ÷ (1.5cm/時間) ≈ 5.066時間=約5時間4分となります。
よって、日の出の時刻は、
日の入りの時刻 = 午後2時 + 5時間4分 = 午後7時4分
となり、答えはカです。
【実験】
<方法>
① 8月の晴れた日の正午ごろに、太陽の光が当たる角度による温度上昇のちがいについて調べる。
② 図4のように、直方体の缶に開けた穴にデジタル温度計のセンサを差し込み、缶全体を黒色の画用紙でおおった後、直方体の発泡ポリスチレンに埋め込んだ装置を用意する。同じものを3つ用意し、装置a,b,cとする。なお、缶に光が当たる面と発泡ポリスチレンの面は、平らになるようにする。
③ それぞれの直方体の缶に、くみ置きした水を300gずつ入れる。
④ 図5のように、日当たりのよい場所で、装置を真南に向けて並べ、水平な地面となす角度を30°, 60°, 90°になるようにして固定する。
⑤ 装置a, b, cの水の温度を、実験開始時と40分後の2回はかる。
⑥ 1年間の太陽の南中高度を、インターネットで調べる。



<結果>
・表は、⑤の結果をまとめたものである。
・図6は、⑥の結果をグラフで表したものである。ただし、グラフの横軸の各月では、1日から月末までの日を連続して示している。
4-3:図6で、1年を通して太陽の南中高度が変化するのはなぜですか。「公転」という語を使って、15字以上,30字以内で説明しなさい。
解答 : 地球が地軸を傾けたまま公転しているから。
解説 : 地球は自転しながら、太陽の周りを約1年かけて公転しています。このとき、地球の地軸は公転面に対して約23.4度傾いたまま、その傾きを変えずにいます。
・夏(6月ごろ): 北半球は太陽の方に傾いており、太陽の光が真上から当たるため、南中高度が高くなります。
・冬(12月ごろ): 北半球は太陽から遠ざかるように傾いており、太陽の光が斜めから当たるため、南中高度が低くなります。
このように、地球が公転することで、太陽の光が当たる角度が1年を通して変化し、結果として太陽の南中高度も変わります。
4-4:冬至の日の正午ごろに、実験と同じ装置を使って、方法の③から⑤を行います。図5の装置a,b,Cの中で、実験開始時と40分後の水温を比較したとき、最も水温が上昇するのは、どの装置だと考えられますか。実験の結果から考えて、最も適切なものを次のアからウまでの中から1つ選び、記号で答えなさい。また、その装置の水温が最も上昇すると考えられる理由を、「角度」という語を使って,20字以上,35字以内で説明しなさい。
ア 装置a
イ 装置b
ウ 装置c
解答 : 記号:ア
理由:太陽の光と、缶の光が当たる面との角度が垂直に近いから。
解説 : 太陽光による温度の上昇は、光が当たる面に対して直角に近いほど、より効率的に熱エネルギーが吸収され、水温が大きく上昇します。これは、単位面積あたりの受光量が増加するためです。
冬至の南中高度は、図6のグラフから、12月の冬至の日の太陽の南中高度は約30度であることがわかります。
冬至の日の正午には、太陽の光が地面に対して約30度の角度で当たります。このとき、地面となす角度が30度である装置aの光が当たる面は、太陽の光に対してほぼ直角になります。
・装置a: 地面となす角度30°。冬至の南中高度30°の太陽光が直角に近い角度で当たる。
・装置b: 地面となす角度60°。太陽光が30°の角度で当たるため、斜めから受ける。
・装置c: 地面となす角度90°。太陽光が30°の角度で当たるため、斜めから受ける。
したがって、冬至に実験を行うと、太陽の光を最も効率よく受け取れる装置aの水温が最も大きく上昇すると考えられます。
