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令和7年度_学力検査問題過去問【福岡】- 理科


■目次 


大問1
大問2
大問3
大問4
大問5
大問6
大問7
大問8






■大問1



孝さんは、ヒトの消化のしくみについて調べ、発表するための資料を作成した。図は、その資料の一部である。図の中の①、②、③は、胃液、胆汁、膵液のいずれかを表している。
※図4


問1 図の (P), (Q)に、適切な語句を入れなさい。


解答 : P:脂肪酸 Q:モノグリセリド


解説 :図に示されている消化の過程から、デンプンはブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に分解されることがわかります 。これに倣い、脂肪も同様に小腸の壁から吸収されるために、より小さな分子に分解される必要があります 。消化酵素の働きによって、脂肪は最終的に脂肪酸とモノグリセリドに分解されます。



問2 図の中の下線部について、消化酵素のはたらきとして適切なものを、次の1~4から全て選び、番号を書きなさい。

1 ペプシンはタンパク質を分解する。
2 アミラーゼはタンパク質を分解する。
3 トリプシンはデンプンを分解する。
4 リパーゼは脂肪を分解する。


解答 : 1,4


解説 :1 : ペプシンは、胃液に含まれるタンパク質を分解する消化酵素です。
2 : アミラーゼは、デンプンを分解する消化酵素です。
3 : トリプシンは、タンパク質を分解する消化酵素です。
4 : リパーゼは、脂肪を分解する消化酵素です。



問3 図の中の①~③のうち、消化酵素をふくまないものを1つ選び、記号を書きなさい。また、その名称を書きなさい。


解答 : ③ 胆汁


解説 :消化酵素を含まないのは③で、その名称は胆汁です 。胆汁は肝臓で作られ、脂肪の消化を助ける働きをしますが、消化酵素は含まれていません 。図では、③が脂肪に作用するものの、最終的な分解は小腸のかべの消化酵素によって行われることが示されています。



問4 植物と異なり、ヒトは生命を維持するために食物をとり入れる必要がある。その理由を、「光」,「有機物」の2つの語句を用いて、簡潔に書きなさい。


解答 : (例)ヒトは光のエネルギーを使って有機物をつくることができないから。


解説 :ヒトと植物の根本的な違いは、エネルギー源の獲得方法にあります。
・植物:光合成によって、水と二酸化炭素から、太陽の光エネルギーを利用して有機物を自ら合成することができます。この有機物を生命活動のエネルギー源として利用します。
・ヒト:光合成を行う能力がないため、自ら有機物を作り出すことができません。生命活動に必要なエネルギーを得るためには、他の生物が作った有機物を摂取する必要があります。
したがって、ヒトが食物を摂取する必要があるのは、植物のように光のエネルギーを使って有機物を作り出すことができないためです。







■大問2



友さんは、根が成長するしくみを調べるために、タマネギの根を顕微鏡で観察した。下の内容は、その観察の手順と結果である。
【手順】
図1のように、根が成長したタマネギの種子を、①うすい塩酸と②酢酸カーミン液の混合液に入れ、数分間置く。その後、図2のように、混合液からとり出した根の先端部分Aと先端から離れた部分Bを、それぞれ約2mmずつ切りとる。
切りとったAとBを、異なるスライドガラスにのせて柄つき針でほぐし、それぞれカバーガラスをかぶせ、ろ紙をのせて押しつぶし、プレパラートを作成する。
顕微鏡の倍率を同じにしてAとBを観察し、スケッチする。
※図5
【結果】
※図6


問1 下線部①, ②の薬品を用いることで観察しやすくなる理由を、それぞれ簡潔に書きなさい。


解答 : ①(例)細胞と細胞が離れやすくなるため。 ②(例)細胞の核が染まるため。


解説 :観察を容易にするために、以下の2つの薬品が使用されています。
・① うすい塩酸: 細胞の接着剤である細胞壁を柔らかくし、細胞をばらばらにして観察しやすくするためです。
・② 酢酸カーミン液: 細胞核や染色体を赤く染めて、顕微鏡で観察しやすくするためです。
これらの処理によって、個々の細胞や核、染色体の状態をより明確に観察できます。



問2 【結果】のAのア~オで示す細胞を、オを1番目として細胞が分裂していく順に並べたときに、3番目となるものはどれか、記号を書きなさい。


解答 : ア


解説 :
※図7
根の先端部分Aの細胞のスケッチは、細胞分裂の様々な段階を示しています。細胞分裂の順序は、細胞が膨らみ、染色体が現れ、分離し、最終的に2つの新しい細胞になるという一連の流れです。
オ: 細胞の核が膨らみ、染色体が見え始めています。これは細胞分裂の準備段階である前期です。
ウ: 染色体が中央に並び、分裂が始まろうとしています。これは中期です。
ア: 染色体が両極に引き離されています。これは後期です。
イ: 染色体が両極に到達し、それぞれ新しい核が形成され、細胞質が分かれ始めています。これは終期です。
エ: 2つの新しい細胞に完全に分裂しています。これは細胞分裂の完了後です。
したがって、オを1番目とした場合、細胞が分裂していく3番目の段階はアとなります。



問3 下の「」内は、友さんが観察結果について考察した内容の一部である。考察した後の話し合いで、他の人の意見を聞いた友さんは、下線部の内容だけでは根が成長するしくみを十分に説明できていないことに気づいた。【結果】のAとBを比べてわかることをもとに、下線部を適切な内容に書き直しなさい。
「根が成長するのは、細胞分裂によって細胞の数がふえるからだと考えられる。」


解答 : (例)細胞の数がふえ、ふえた細胞が大きくなる


解説 :根の成長には、2つの重要なプロセスが関わっています。
・細胞分裂: 根の先端部分Aを観察すると、多くの細胞が分裂している様子がわかります。これにより、細胞の数が増加します。
・細胞の伸長: 根の先端から離れた部分Bでは、細胞は分裂しておらず、縦に長く伸びています。これは、細胞の数が増えた後、それぞれの細胞が大きくなることで根全体が伸びることを示しています。
したがって、根の成長は、単に細胞の数が増えるだけでなく、その増えた細胞が大きくなることによって起こるのです。



問4 図3は、【結果】の×で示す、細胞分裂が起こっていない部分の細胞を、モデルで表したものである。また、図4は、【結果】のオ、エで示す細胞の中にある染色体を、図3をもとにモデルで表そうとしたものである。図4のオ、エの中にある染色体のモデルとして最も適切なものを、次の1~4から1つ選び、番号を書きなさい。
※図8
※図9


解答 : 3


解説 :図3は、細胞が分裂していない状態であり、遺伝情報を持つ染色体が2本あることを示しています。
・オ(細胞分裂の前期): この段階では、細胞が分裂の準備をするため、元の染色体1本1本が複製され、同じものが2本つながった状態になります。そのため、元の2本がそれぞれ複製されて、計2組の複製された染色体になります。
・エ(細胞分裂の完了後): 細胞分裂が終わり、細胞が2つに分かれています。それぞれの新しい細胞は、元の細胞と同じ遺伝情報を持つため、元の細胞と同じ数(2本)の染色体を持っています。
このことから、オには複製された2本の染色体、エにはそれぞれ複製されていない2本の染色体が含まれる選択肢3が正解となります。







■大問3



水溶液から、溶けている物質をとり出す実験を行った。下の内容は、その実験についてまとめたものである。
【実験】
硝酸カリウム3.0gを試験管Aに、塩化ナトリウム3.0gを試験管Bに入れ、水5.0gをそれぞれ加えて、図1のようにA, Bを約60℃の湯に入れた。A, Bをときどき湯からとり出してふり混ぜると、硝酸カリウムは全て溶けたが、塩化ナトリウムは溶け残った。
次に、空の試験管C、Dを用意した。A、Bを湯からとり出し、図2のように、こまごめピペットを用いて、Aから水溶液を2.0mLとってCに入れ、Bから水溶液だけを2.0mLとってDに入れた。
その後、Cの水溶液とDの水溶液を、それぞれ20℃まで冷やすと、Cの中には針状の固体が出てきたが、Dの中には変化が見られなかった。
※図10


問1 下線部のとき、硝酸カリウム水溶液の質量パーセント濃度は何%か求めなさい。なお、数値は、小数第1位を四捨五入して、整数で記入すること。


解答 : 38%


解説 :質量パーセント濃度(%)=(溶質の質量 / 溶質の質量 + 溶媒の質量)× 100
この問題の場合、溶質は硝酸カリウム、溶媒は水です。
・溶質の質量: 3.0 g
・溶媒の質量: 5.0 g
これらの値を式に代入すると、
質量パーセント濃度 = (3.0 g / 3.0 g + 5.0 g)× 100 = (3.0 / 8.0)× 100 = 37.5%
小数第1位を四捨五入すると、38%になります。



問2 下の内は、この実験の結果について考察した内容の一部である。
「水溶液を冷やすことで、Cの中には固体の硝酸カリウムが現れたが、Dの中には変化が見られなかった。このように結果が異なるのは、塩化ナトリウムに比べて硝酸カリウムは、( ) からだと考えられる。」
(1) 文中の下線部について、Dの水溶液から、固体の塩化ナトリウムをできるだけ多くとり出すための適切な方法を、簡潔に書きなさい。
(2) 文中の( )にあてはまる内容を、「温度」という語句を用いて、簡潔に書きなさい。


解答 : (1)(例)水を蒸発させる。 (2)(例)一定量の水に溶ける最大の量が温度によって大きく変化する


解説 :(1) Dの水溶液(塩化ナトリウム水溶液)から固体の塩化ナトリウムをできるだけ多く取り出すためには、水を蒸発させる方法が適切です。塩化ナトリウムは、水への溶けやすさが温度によってあまり変化しないため、冷やしても固体は出てきません。一方、水を加熱して蒸発させると、溶媒である水が減るため、溶けきれなくなった塩化ナトリウムが固体として析出します。
(2) 水溶液を冷やしたときに、硝酸カリウムからは固体が現れましたが、塩化ナトリウムからは現れませんでした。この違いは、それぞれの物質の溶解度の特性によるものです。硝酸カリウムは温度が上がると水に溶ける量が大きく増えますが、塩化ナトリウムは温度による変化が比較的小さいです。したがって、結果が異なるのは、塩化ナトリウムに比べて硝酸カリウムは、「一定量の水に溶ける最大の量が温度によって大きく変化する」ためと考えられます。



問3 図3のア~エは、いろいろな物質の溶解度曲線を示したものである。下の「」内は、ある固体の物質Xを水に溶かしたときのようすについてまとめた内容の一部である。物質Xの溶解度曲線として最も適切なものを、ア~エから1つ選び、記号を書きなさい。
「ビーカーに入った20℃の水20gに、物質Xを2.0gずつ加えて、溶けるようすを観察した。加えた物質Xが6.0gのときは全て溶けたが、加えた物質Xが8.0gのときは溶け残った。そこで、ビーカーの中のものをあたためて40℃にすると物質Xが全て溶けたので、さらに物質Xを2.0gずつ加えていくと、加えた物質Xが12.0gになったとき、溶けきれなくなった。」
※図11


解答 : イ


解説 :★溶解度は水100gに溶ける溶質の最大量なので、実験で使われた水20gを基準に計算します。
【20℃での溶解度を計算する】20℃の水20gには、物質Xが6.0g以上8.0g未満溶けることを意味します。溶解度は水100gあたりの量なので、この値を5倍すると、30g以上40g未満になります。
【40℃での溶解度を計算する】40℃の水20gには、10.0gまでは溶けたが、12.0gでは溶け残ったことを意味します。溶解度は水100gあたりの量なので、この値を5倍すると、50g以上60g未満になります。
これらの結果を図3のグラフと比較すると、20℃で約35g、40℃で約55gであるイの曲線が最も一致します。







■大問4



金属を加熱したときの変化を調べる実験を行った。下の内容は、その実験の手順である。
【実験1】
図1のように、マグネシウムリボンを炎に入れる。火がついたら、ステンレス皿に入れてようすを観察する。その後、加熱前のマグネシウムリボンと加熱後の物質をそれぞれうすい塩酸に入れ、反応のしかたのちがいを観察する。
【実験2】
図2のようにして、スチールウール(鉄)1.0gをはかりとり、十分にほぐしてうすく広げる。スチールウールに着火器具の炎を近づけて火をつけ、ようすを観察する。加熱後の物質が十分に冷めてから、質量をはかる。その後、加熱前のスチールウールと加熱後の物質をそれぞれうすい塩酸に入れ、反応のしかたのちがいを観察する。
※図12


問1 下は、金属を加熱したときの変化について考察しているときの、悠さんと陽さんと先生の会話の一部である。
悠さん: どちらの実験でも、加熱後の物質には①金属光沢がなくなっていました。
陽さん: うすい塩酸に入れると、加熱前の金属はどちらも②気体を出して溶けましたが、加熱後の物質はどちらもあまり反応しませんでした。加熱後の物質は、金属ではない別の物質に変化したと考えられます。
先生: そうですね。物質が光や熱を出しながら激しく(ア)される現象を燃焼といいます。それでは、実験2で、加熱前の鉄の質量に比べて加熱後の物質の質量が大きくなったのはなぜか、考えてみましょう。
悠さん: 加熱後の物質は、鉄と(イ)の分だけ質量が増加しているので、加熱前の鉄より質量が大きくなったと考えられます。
先生: そのとおりです。

(1) 会話文中の下線部①は、金属に共通する性質である。下線部①以外に、金属に共通する性質を、次の1~4から全て選び、番号を書きなさい。
1 電流が流れやすい
2 展性と延性がある
3 熱を伝えにくい
4 磁石につく
(2) 会話文中の下線部②について、発生した気体の物質を、化学式で書きなさい。
(3) 会話文中の(ア)に、適切な語句を入れなさい。また、(イ)にあてはまる内容を、簡潔に書きなさい。


解答 : (1) 1,2 (2) H₂ (3)ア:酸化 イ:(例)結びついた酸素


解説 :
(1) 金属に共通する性質は「電流が流れやすい」と「展性と延性がある」です。「熱を伝えにくい」は逆で、熱を伝えやすいです。「磁石につく」は鉄など一部の金属の性質です。
(2) 加熱前のマグネシウムや鉄などの金属がうすい塩酸と反応すると、水素が発生します。水素の化学式はH₂です。
(3) 燃焼とは、物質が熱や光を出しながら激しく酸素と結びつく化学反応であり、この酸素と結びつくことを「酸化」といいます。実験2では、鉄が燃焼して酸化鉄になり、結びついた酸素の分だけ質量が増加します。



問2 マグネシウムリボンは二酸化炭素中でも燃焼する。図3は、マグネシウムが二酸化炭素中で燃焼して、酸化マグネシウムと黒色の物質ができる化学変化を、マグネシウム原子を○、酸素原子を◎、炭素原子を⊕として、モデルで表そうとしたものである。解答欄の図3を完成させなさい。
※図1


※図13


解説 :この化学反応を化学式で表すと、2Mg + CO₂ → 2MgO + C となります。反応の前と後で原子の種類と数が合うようにモデルを完成させます。反応前はMg原子が2個(〇が2個)、CO₂分子が1個(⊕1個と◎2個)です。反応後はMgOが2個(〇と◎が1個ずつ結びついたものが2組)と、C原子が1個(⊕が1個)となります。







■大問5



福岡県のある地点で、寒冷前線が通過したある日、8時から17時まで1時間ごとに気象観測を行った。図1は、その観測結果をまとめたものである。
※図14


問1 観測した地点の9時における天気、風力を、図1から読みとって書きなさい。


解答 : 天気:くもり 風力:4


解説 :天気: 円の中が白く塗りつぶされているため、くもりを示しています 。風力: 風向を示す線の先端に、4つの線がついています。これは風力4を表す記号です。



問2 図1の15時と16時のように、同じ気温でも湿度にちがいがあるのは、空気1㎡中にふくまれている水蒸気量が異なるからである。15時と16時での空気1m³中にふくまれている水蒸気量の差は何gか求めなさい。ただし、15時と16時の気温における飽和水蒸気量を17.0g/m³とする。


解答 : 0.68g


解説 :15時と16時の水蒸気量の差は、それぞれの湿度と飽和水蒸気量から計算していきます。
・15時:湿度90% → 含まれている水蒸気量 = 17.0g/m³ × 0.90 = 15.3g/m³
・16時:湿度86% → 含まれている水蒸気量 = 17.0g/m³ × 0.86 = 14.62g/m³
よって、15時と16時の水蒸気量の差は、15.3g/m³ − 14.62g/m³ = 0.68g/m³



問3 図1をもとに、観測した地点を寒冷前線が通過したと考えられる時間として、最も適切なものを、次の1~4から1つ選び、番号を書きなさい。また、そう考えられる気温の変化と風向の変化を、図1から読みとって、それぞれ簡潔に書きなさい。
1 10時から11時の間
2 12時から13時の間
3 14時から15時の間
4 16時から17時の間


解答 : 3
気温:(例)急激に低下している。
風向:(例)南寄りから北寄りに変化している。


解説 :寒冷前線が通過すると、一般的に次のような気象変化が起こります。
★気温: 暖気が寒気に押し上げられるため、前線の通過とともに気温が急激に低下します。図1を見ると、14時から15時にかけて気温が最も大きく下がっています。
★風向: 前線の通過に伴い、風向が南寄りから北寄りに急激に変化します。図1では、14時までは南風(南東〜南西)が吹いていましたが、15時には北風に変わっています。



問4 図2~図4は、ある年の4月12日から連続した3日間、それぞれの日における、午前9時の日本付近の気圧配置などを示したものである。図2~図4の気圧配置の変化から、観測した地点の4月15日の天気は晴れになると考えられる。その理由を、「春は日本付近を」という書き出しで、簡潔に書きなさい。
※図15


解答 : (春は日本付近を)(例)高気圧と低気圧が西から東へ交互に通過していき、4月15日の観測した地点は高気圧におおわれるから。


解説 :※解答のポイント
春の日本付近の天気は、西から東へと移動する高気圧と低気圧によって周期的に変化します。
・低気圧: 雨や曇りの天気をもたらします。
・高気圧: 晴れて穏やかな天気をもたらします。
図2~4を見ると、4月12日から14日にかけて、低気圧が日本付近を通過していることがわかります。この低気圧が東へ移動し、4月15日には観測地点が高気圧に覆われるため、晴れの天気になると考えられます。







■大問6



福岡県のある地点で、よく晴れた秋分の日に、太陽の1日の動きを調べる観察を行った。下の内容は、その観察の手順と結果である。
【手順】
① 白い紙に透明半球と同じ直径の円をかき、円の中心Oで直交する2本の線を引いて、透明半球を円に合わせて固定する。
② 固定した透明半球を水平なところに置いて、2本の線を東西南北に合わせる。
③ 9時から15時まで1時間ごとに、X太陽の位置を示す印を、透明半球上に油性ペンでつける。
④ ③でつけた印をなめらかな線で結び、その線を透明半球の縁まで延長する。
【結果】
<気づいたこと>
・太陽は、ほぼ真東からのぼり、昼頃南の空で最も高くなった。その後、太陽はしだいに低くなり、西の空に沈んでいった。
・1時間ごとにつけた印の間隔をはかると、Yどの間隔も4.0cmで等しかった。
※図16


問1 下線部Xの操作を行うときに、油性ペンの先端の影を一致させる点は、A, B, C, D, Oのどれか、1つ選び、記号を書きなさい。ただし、A~Dは、東西南北に合わせた2本の線と透明半球の縁との交点をそれぞれ示している。


解答 : O


解説 :この実験の目的は、透明半球の中心にいる観測者から見た太陽の動きを記録することです。太陽の位置を正確に記録するには、油性ペンの先端の影が透明半球の中心(点O)にくるように合わせる必要があります。こうすることで、透明半球の中心Oから見上げた太陽の正確な位置を、半球上に点で記録できます。



問2 下線部Yからわかることを、「太陽が天球上を」という書き出しで、簡潔に書きなさい。また、15時につけた印からAまでの透明半球上の線の長さをはかると、13.0cmであった。観察を行った日の、日の入りの時刻を求めなさい。


解答 : (太陽が天球上を)(例)一定の速さで動いている。
18時15分


解説 :・下線部Yが「どの間隔も4.0cmで等しかった」ことから、太陽が天球上を一定の速さで動いていることがわかります。
・日の入りの時刻の計算:太陽は1時間あたり4.0cmの速さで移動しています。15時の位置から日の入りの位置までの距離は13.0cmなので、日の入りまでにかかる時間は 13.0cm ÷ 4.0cm/時間 = 3.25時間 です。3.25時間は3時間15分なので、15時に3時間15分を加えると、日の入りの時刻は18時15分となります。



問3 下の内は、日本以外の地点における太陽の動きについて、生徒が調べた内容の一部である。文中の(ア)、(イ)、(ウ)にあてはまるものを、あとの1~4からそれぞれ1つずつ選び、番号を書きなさい。ただし、矢印は太陽の動きを表している。
「観察する地点の緯度が異なると、太陽の動きがちがって見える。日本の秋分の日と同じ日の、日本以外の地点における太陽の動きを模式図で表すと、シドニーでは(ア)、北極付近では(イ)、赤道上では(ウ)となる。」
※図17


解答 : ア:4 イ:1 ウ:2


解説 :★日本の秋分の日と同じ日、地球上の異なる地点における太陽の動きは、その緯度によって見え方が変わります。
(ア)シドニー: 南半球に位置するため、太陽は北の空を通ります。秋分の日は、太陽は真東からのぼり、北の空を通って真西に沈みます。これは選択肢4の図と一致します。
(イ)北極付近: 秋分の日には、太陽は地平線すれすれをほぼ水平に1日中動き続け、沈むことはありません。これは選択肢1の図と一致します。
(ウ)赤道上: 太陽は真東からのぼり、ほぼ真上(天頂)を通り、真西に沈みます。これは選択肢2の図と一致します。







■大問7



凸レンズによる像のでき方を調べる実験を行った。下の内容は、その実験の手順と結果である。
【手順】
① 図1のような装置を準備し、焦点距離が15cmの凸レンズを光学台の中央に固定する。
② aが焦点距離の3倍になる位置にLED光源を置いて、半透明のスクリーン上にLED光源の像がはっきりとできるように、スクリーンを動かし、bと像の大きさを調べる。
③ aが焦点距離の2倍、1.5倍、1倍、0.5倍になる位置にLED光源を順に置いていき、②と同様に、bと像の大きさを調べる。
④ スクリーン上に像ができないときは、スクリーンをとりはずし、凸レンズを通してLED光源を見て、像の大きさを調べる。
※図18
【結果】
※19


問1 スクリーン上に像がはっきりとできたとき、スクリーン上の像の向きを示した図として、最も適切なものを、次の1~4から1つ選び、番号を書きなさい。
※図20


解答 : 3


解説 :凸レンズによってスクリーン上にできる像は、実像と呼ばれます。実像は、物体から出た光が実際にレンズを通り、一点に集まることで形成されます。このとき、像は物体に対して上下左右が逆になります。問題のLED光源の上下左右になっているものを選びましょう。



問2 下は、凸レンズによる像のでき方について考察しているときの、涼さんと鈴さんと先生の会話の一部である。
先生: 結果から何か気づいたことはありますか。
涼さん: スクリーン上に像ができるときは、aが短くなるほどbは長くなり、できる像は大きくなることがわかりました。
鈴さん: aが7.5cmのときはスクリーン上に像ができなかったので、凸レンズを通してLED光源を見ると、LED光源より大きな像が見えました。
先生: そうですね。スクリーン上にできた像を実像といい、凸レンズを通して見たときに、LED光源より大きく見えた像を虚像といいます。実像と虚像のでき方には、どのような決まりがありますか。
涼さん: aが(ア)より長いときイ(P実像 Q虚像)ができ、aが(ア)より短いときウ(R実像 S虚像)ができるという決まりがあると考えられます。
先生: よく考えることができましたね。それでは、凸レンズによってできる像の位置と大きさは、どのようにして調べることができますか。
鈴さん: 以前の学習で、平らな鏡にうつる像の位置と大きさは、光の道すじを作図することで調べることができました。凸レンズによってできる像も光の道すじを作図することで、像の位置と大きさを調べることができると思います。
先生: よい点に気づきましたね。それでは、光の道すじを作図して、像ができる位置と大きさを調べてみましょう。

(1) 会話文中の(ア)に、適切な語句を入れなさい。また、イ、ウの( )内から、それぞれ適切な語句を選び、記号を書きなさい。
(2) 下の内は、会話文中の下線部について説明した内容の一部である。文中の(エ)に、適切な語句を入れなさい。また、(オ)にあてはまる内容を、簡潔に書きなさい。
「鏡の中に物体があるように感じるのは、鏡で(エ)した光が、鏡にうつった物体からまっすぐ進んできたように見えるからである。また、鏡にうつる像は、鏡の面に対して物体と(オ)見える。」


解答 : (1)ア:焦点距離 イ:P ウ:S (2)エ:反射 オ:(例1)対称の位置に (例2)同じ距離だけ離れているように


解説 :(1) ★凸レンズによってできる像は、光源(物体)とレンズの距離(a)と、レンズの焦点距離との関係によって、実像と虚像のどちらになるかが決まります。aが焦点距離より長いときに実像(P)ができ、短いときに虚像(S)ができます。したがって、アには「焦点距離」、イには「P」、ウには「S」が入ります。
(2) エ:私たちが鏡の中に像を見るのは、物体から出た光が鏡の表面で反射し、その反射光が私たちの目に入るからです。オ:鏡に映る像は、鏡の面に対して対称の位置にできます。これは、物体と像が鏡の面を基準として同じ距離だけ離れた反対側に位置していることを意味します。



問3 図2はaを5.0cmにしたときの、LED光源、凸レンズ、焦点の位置関係を、図3はLED光源を、それぞれ模式的に示したものである。また、図2、図3のY、Zは、光らせている部分の上端と下端を示している。Y、Zの像ができる位置を、解答欄の図2に作図することによって求めなさい。なお、Y、Zの像ができる位置を、それぞれ・で示すこと。
※図2


解答 :
解答の図


解説 :
解説の図
解説の図
解説の図
[手順]
1.光軸に平行な線を描きます。Y(上端)とZ(下端)から光軸に平行に進んだ光は、凸レンズを通り、反対側の焦点を通ります。
2.レンズの中心を通る光線を描きます。YとZからレンズの中心を通った光は、そのまま直進します。
3.虚像ができる場合、実際に光が集まるわけではないため、レンズを通った後の光線を逆向きに延長して交わる点を探します。
4.これらの延長線が交わる点が、虚像のできる位置です。







■大問8



図1のような装置A~Cを用いて、同じ質量のおもりをゆっくり引き上げたときの、仕事の大きさを調べる実験を行った。実験では、おもりを水平な台から高さ20cmまで引き上げたときの、ばねばかりの値をそれぞれ記録した。次に、ばねばかりをとりはずし、おもりを水平な台から高さ20cmまで引き上げたときの、糸を引き上げた距離をそれぞれ記録した。表は、その実験結果を示したものである。ただし、糸と動滑車の重さ、糸ののび、糸と滑車、おもりと板の摩擦は考えないものとする。
問題の図
問題の図


問1 Aでおもりを水平な台から高さ20cmまでゆっくり引き上げたときの、仕事の大きさを求めなさい。なお、単位も正しく記入すること。


解答 : 0.6J


解説 :★仕事の大きさ=力 × 距離
表より、実験Aの値は以下の通りです。
・力: ばねばかりの値は 3.0 N です。
・距離: おもりを引き上げた高さは 20 cm です。
仕事の計算には、距離をメートルに換算する必要があります。
20 cm = 0.2 m
これらの値を使って計算します。
仕事(J) = 3.0 N × 0.2 m = 0.6 J
したがって、Aでおもりを水平な台から20cmまで引き上げたときの仕事の大きさは、0.6 Jとなります。



問2 Cのおもりを斜面にそって引き上げ、静止させた。図2は、このときのおもりにはたらく重力を、力の矢印で示したものである。おもりにはたらく重力を、斜面に平行な分力と斜面に垂直な分力に分解し、それぞれの力を解答欄の図2に力の矢印で示しなさい。また、このときの斜面に垂直な分力の大きさは何Nか書きなさい。
問題の図


解答 :
解答の図
分力の大きさ:1.8N


解説 :[分力の作図]
重力は、斜面に沿って働く力と、斜面を垂直に押さえつける力の2つの分力に分解できます。
重力ベクトル(おもりの中心から真下に向かう矢印)の先端から、斜面に平行な線と、斜面に垂直な線を引きます。これらの線が重力ベクトルと交わる点まで、おもりの中心から2つの矢印を描きます。
・斜面に平行な矢印:これが斜面に沿って物体を動かそうとする力です。
・斜面に垂直な矢印:これが斜面が物体を押し返す力(垂直抗力)とつり合う力です。

[分力の大きさの計算]
仕事の原理から、おもり自身の重さを求めます。
装置Aは滑車や斜面などの道具を使用していないため、ばねばかりの値がおもりの重さ(3.0 N)と等しくなります。
次に、斜面に沿って引き上げた力(2.4 N)と、おもり自身の重さ(3.0 N)を使って、斜面に垂直な分力を計算します。これらの力は、直角三角形の辺の関係にあります。
ピタゴラスの定理(a²+b²=c²)を適用すると、x²+2.4²=3.0² → x²+5.76=9.0 → x²=3.24 → x=1.8
したがって、このときの斜面に垂直な分力の大きさは 1.8 N です。



問3 下の「」内は、この実験についてまとめた内容の一部である。文中の(①),(②)にあてはまる内容を、それぞれ簡潔に書きなさい。また、(③)に、適切な語句を入れなさい。
「BとCを用いると、Aと比べて(①)で引き上げることができるが、糸を(②)必要がある。どの装置を用いても仕事の大きさは変わらない。このように、動滑車や斜面などの道具を使っても、仕事の大きさが変わらないことを(③)という。」


解答 : ①(例)小さな力 ②(例)引き上げる距離が長く ③仕事の原理


解説 :①装置BとC(動滑車や斜面)は、おもりを持ち上げるために必要な力を小さくする道具です。したがって、Aと比べて、おもりを小さな力で引き上げることができます。
②仕事の原理(次に解説)が示すように、仕事の量は変わりません。そのため、加える力が小さくなる分、糸を引き上げる距離が長くなります。
③動滑車や斜面などの道具を使っても、仕事の大きさが変わらないことを仕事の原理といいます。これは、道具を使うと加える力は小さくなるが、その代わりに動かす距離が長くなり、結果として仕事の量は同じになるという法則です。



問4 A, B, Cで糸を引き上げる速さを、それぞれP, Q, Rとする。A~Cを用いて、おもりを水平な台から高さ20cmまで引き上げたときの仕事率がどれも同じになる場合の、P, Q, Rの大小関係を適切に表したものを、次の1~4から1つ選び、番号を書きなさい。ただし、P, Q, Rはそれぞれ一定の速さであるものとする。
1 P=Q=R
2 P3 Q4 Q

解答 : 2


解説 :仕事率は「仕事 ÷ 時間」で求められます。すべての装置で仕事率が同じなので、かかった時間も同じになります。
・時間 = 距離 ÷ 速さ
この式に、各装置の「糸を引いた距離」を当てはめます。
・A:20cm
・B:40cm
・C:25cm
時間が同じなので、速さは距離に比例します。
P:Q:R=距離A:距離B:距離C
P:Q:R=20:40:25
この比から、速さの大小関係は P

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