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令和7年度_学力検査問題過去問【三重】- 理科
令和7年度_学力検査問題過去問【三重】- 理科 解答
■目次
大問1
大問2
大問3
大問4
大問5
大問6
大問7
大問8
■大問1
次の実験について、あとの各問いに答えなさい。
〈実験〉 アンモニアの性質について調べるために、次の①、②の順序で実験を行った。
① 図1のような装置でアンモニア水を加熱して、アンモニアを発生させた。また、アンモニアがじゅうぶんに集まったことを確認するために、乾いた丸底フラスコの口に水でぬらしたリトマス紙を近づけた。
② リトマス紙の色が変化したことを確認した後、アンモニアを集めた丸底フラスコを用いて、図2のような装置を組み立てた。次に、スポイトの中の水を丸底フラスコ内に入れると、ビーカーの中のフェノールフタレイン溶液を加えた水が吸い上げられ、丸底フラスコ内に噴き上がった。

1-1:①について、次の文は、アンモニアを発生させる方法について、まとめたものである。文中の(あ)に入る物質は何か、下のア〜エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
アンモニアは、アンモニア水を加熱する方法のほかに、塩化アンモニウムと(あ)の混合物を加熱する方法で発生させることができる。
ア. 硝酸カリウム イ. 塩化ナトリウム ウ. 硫化鉄 エ. 水酸化カルシウム
解答 : エ
解説 : ア. 硝酸カリウム:肥料などに使われる中性の塩です。
イ. 塩化ナトリウム:食塩です。
ウ. 硫化鉄:硫化水素を発生させる実験(希塩酸を加える)などで使われます。
エ. 水酸化カルシウム:消石灰とも呼ばれる強アルカリ性の物質です。
②について、次の(a), (b)の各問いに答えなさい。
1-2a:(a) スポイトの中の水を丸底フラスコ内に入れると、ビーカーの中のフェノールフタレイン溶液を加えた水が吸い上げられ、丸底フラスコ内に噴き上がったのは、アンモニアにどのような性質があるからか、簡単に書きなさい。
解答 : 水によくとける性質。
解説 : この実験が起こる仕組みは以下の通りです。
1.アンモニアが水に溶ける:スポイトで少量の水をフラスコ内に入れると、フラスコの中にたまっていたアンモニアガスがその水に急激に溶けます。
2.気圧が下がる:気体だったアンモニアが水に溶けてなくなるため、フラスコ内の気圧が急激に下がります。
3.水が吸い上げられる:フラスコ内の気圧が外気圧よりも低くなるため、ビーカーの中の水がガラス管を通って勢いよく吸い上げられ、噴水となります。
1-2b:(b) 丸底フラスコ内に噴き上がったフェノールフタレイン溶液を加えた水は何色か、次のア〜エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
[ア. 青色 イ. 赤色 ウ. 黄色 エ. 緑色]
解答 : イ
解説 : アンモニアが水に溶けて強いアルカリ性になるため、ビーカーから吸い上げられた無色の水がフラスコ内に入った瞬間に鮮やかな赤色に変わります。
【アンモニアの重要な性質】
・密度:空気よりも軽い→だから上方置換で集める
・溶解性:水に非常に溶けやすい→だから噴水が起こる
・液性:水に溶けるとアルカリ性を示す→だからフェノールフタレインが赤くなる
1-3:アンモニアの利用例として正しいものはどれか、次のア〜エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
ア. 消火剤 イ. 水道水の消毒剤 ウ. 肥料の原料 エ. 燃料電池自動車の燃料
解答 : ウ
解説 : ア:消火器などには、二酸化炭素や、リン酸アンモニウムなどの粉末が使われますが、アンモニアそのものは消火剤として一般的ではありません。
イ:水道水の消毒に使われるのは塩素です。アンモニアは独特の刺激臭があり、消毒には向きません。
ウ:アンモニアには植物の成長に欠かせない「窒素」が含まれています。そのため、硫酸アンモニウムや尿素といった窒素肥料の主原料として世界中で大量に生産されています。
エ:燃料電池自動車の主な燃料は水素です
■大問2
天気の変化と大気の動きについて調べるために、三重県のある地点Aで、9月6日に観測された気温、風向、風力、天気のデータを、表にまとめた。図は、9月6日の9時の日本付近の天気図を表したものであり、図の★は、三重県のある地点Aの位置を表している。このことについて、あとの各問いに答えなさい。

2-1:9月6日の9時における、地点Aの風向、風力、天気を天気図の記号を用いて書きなさい。
解答 :

解説 : ・天気:くもり
表の9時の天気は「くもり」です。
天気図記号では、二重丸(◎)で表します。
・風向:東南東
表の9時の風向は「東南東」です。
風向は「風が吹いてくる向き」に棒を伸ばします。
中心から見て、右下(東と南東の間)の方向に線を引きます。
・風力:2
表の9時の風力は「2」です。
風力は風向軸の先に付ける羽の数で表します。
風力2の場合は、2本の短い線を引きます。
2-2:9月6日のある時刻において、寒冷前線が地点Aを通過した。寒冷前線が地点Aを通過した時刻は何時から何時の間か、次のア〜エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
ア. 9時から12時の間 イ. 12時から15時の間 ウ. 15時から18時の間 エ. 18時から21時の間
解答 : イ
解説 : 寒冷前線は、暖かい空気の下に冷たい空気が潜り込む境界線です。そのため、前線が通過すると気温が急激に下がります。
表を見ると、12時の 29.7℃ から 15時の 24.5℃ にかけて、5.2℃も急激に気温が低下していることがわかります。
また、寒冷前線の通過前後では、風向きが大きく変わるのが特徴です。一般的に、温暖な南寄りの風から、寒気を運んでくる北寄りの風へと変化します。
表を確認すると、12時の「南東」から、15時の「北北西」へと風向きがガラリと変わっています。
以上の「気温の急降下」と「風向の大きな変化(南寄り→北寄り)」が同時に起こっているのは12時から15時の間であると判断できます。
2-3:図のP-Qにおける、前線面の断面を模式的に表したものはどれか、次のア〜エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。

解答 : エ
解説 : 図4の天気図を確認すると、地点Pの近くには寒冷前線の記号(▲)があり、地点Qの近くには温暖前線の記号(●)があることがわかります。
寒冷前線であるP側では、冷たい寒気が暖かい暖気を激しく押し上げるため、前線面は急な斜面になります。選択肢のエでは、黒い矢印で示された寒気が右方向へ進み、白い矢印の暖気を急な角度で突き上げている様子が正しく描かれています。
一方で、温暖前線であるQ側では、暖気が逃げていく寒気の上をゆっくりとはい上がるため、前線面はゆるやかな斜面になります。選択肢のエの右側を見ると、白い矢印の暖気が寒気の上にゆるやかに乗り上げており、実際の空気の動きと一致しています。
このように、P側の急な斜面とQ側のゆるやかな斜面、そしてそれぞれの空気の重なり方が正確に表現されているため、正解はエとなります。
2-4:次の文は、地表付近での大気の動きについて説明したものである。文中の(あ)〜(え)に入る言葉はそれぞれ何か、下のア〜エから最も適当な組み合わせを1つ選び、その記号を書きなさい。
(あ)の中心付近では、まわりからふきこんだ大気が(い)気流になるため、雲が発生しやすい。また、(う)の中心付近では、地表からふき出した大気を補うように(え)気流が生じるため、雲ができにくい。
ア:あ-高気圧 い-上昇 う-低気圧 え-下降
イ:あ-高気圧 い-下降 う-低気圧 え-上昇
ウ:あ-低気圧 い-上昇 う-高気圧 え-下降
エ:あ-低気圧 い-下降 う-高気圧 え-上昇
解答 : ウ
解説 : 低気圧の中心付近では、まわりから空気が吹き込み、それが上へと向かう上昇気流になります。空気が上空へ昇ると冷やされて雲ができるため、低気圧の場所では天気が悪くなりやすいのが特徴です。
一方で、高気圧の中心付近では、上空から空気が降りてくる下降気流が生じています。この空気は地表に到達するとまわりへと吹き出していきますが、下降気流がある場所では雲が消えてなくなるため、高気圧に覆われると雲ができにくく晴天になります。
したがって、(あ)に低気圧、(い)に上昇、(う)に高気圧、(え)に下降が入る選択肢のウが正解となります。
■大問3
次の観察について、あとの各問いに答えなさい。
〈観察〉 細胞のつくりを調べるために、顕微鏡を用いて、タマネギの表皮の細胞とオオカナダモの葉の細胞を観察した。図は観察したそれぞれの細胞をスケッチしたものである。

図のAは、酢酸オルセイン溶液で染色すると赤く染まり、1つの細胞の中に1つある丸い粒である。Bは細胞質のいちばん外側のうすい膜で、CはBの外側に見られる厚くしっかりとした仕切りであり、Dは緑色の粒である。
3-1a:図のAを何というか、その名称を書きなさい。
解答 : 核
解説 : 図のAは、細胞の中心付近に見られる丸い粒のことです。
観察の文中に「酢酸オルセイン溶液で赤く染まる」「1つの細胞に1つある」という特徴が書かれていますが、これらはすべて「核」の性質を表しています。
細胞を顕微鏡で観察する際、そのままでは核が透明で見えにくいため、酢酸オルセイン溶液や酢酸カーミン溶液といった染色液を使って、核を赤く染めて見やすくするのが一般的です。
3-1b:図のA〜Dのうち、動物の細胞に見られないつくりはどれか、すべて選び記号を書きなさい。
解答 : C,D
解説 : A:核は、生命活動の設計図が入っている重要な部分で、植物にも動物にも必ず存在します。
B:細胞膜は、細胞の内外を仕切る薄い膜で、すべての細胞に備わっています。
C:細胞壁植物の細胞を外側から包んでいる、厚くしっかりとした仕切りです。植物の体を支える柱のような役割をしており、動物の細胞にはありません。
D:葉緑体オオカナダモの葉に見られる緑色の小さな粒です。光合成を行う場所であり、自分で栄養を作る必要がない動物の細胞には存在しません。
3-2:多くの生物は、細胞内で酸素を使って栄養分を分解することで、エネルギーをとり出している。このはたらきを何というか。
ア:発生 イ:光合成 ウ:細胞呼吸 エ:蒸散
解答 : ウ
解説 : ア:受精卵から成体へと体ができていく過程のことです。
イ:植物が光のエネルギーを使って、二酸化炭素と水から栄養分を作り出すはたらきです。細胞呼吸とは逆の反応といえます。
ウ:細胞内で酸素を取り入れ、栄養分を分解して、生きるためのエネルギーを取り出すはたらきを「細胞呼吸」と言います。このとき、二酸化炭素と水が排出されます。
エ:植物の体内の水が、気孔から水蒸気となって出ていく現象のことです。
3-3:次の文は、多細胞生物の体の成り立ちについて説明したものである。文中の(あ)~(う)に入る言葉はそれぞれ何か、下のア~カから最も適当な組み合わせを1つ選び、その記号を書きなさい。
多細胞生物の体は、形やはたらきが同じ細胞が集まって(あ)をつくり、いくつかの種類の(あ)が集まって特定のはたらきをもつ(い)をつくっている。(い)がいくつか集まり、(う)がつくられている。
ア:あ-組織 い-個体 う-器官
イ:あ-組織 い-器官 う-個体
ウ:あ-個体 い-組織 う-器官
エ:あ-個体 い-器官 う-組織
オ:あ-器官 い-組織 う-個体
カ:あ-器官 い-個体 う-組織
解答 : イ
解説 : (あ):形やはたらきが同じ細胞が集まったグループのことです。植物では「表皮組織」、動物では「筋組織」などがあります。
(い):いくつかの組織が集まって、特定のまとまったはたらきをする部分のことです。植物では「葉・茎・根」、動物では「胃・心臓・目」などがこれにあたります。
(う):器官が組み合わさって、一つの独立した生命体として完成した状態のことです。
■大問4
次の実験について、あとの各問いに答えなさい。
〈実験〉図1のような台形ガラスと台形ガラスの高さよりも長い鉛筆を用いて、水平な机の上で次の実験を行った。
〈目的〉台形ガラスを通して見た鉛筆の見え方を調べる。
〈方法〉画用紙の上に台形面を上にした台形ガラスを置き、画用紙の異なる位置に・で3つの印をつけた。図2は、3つの・をそれぞれX,Y,Zとして台形ガラスとの位置関係を真上から見たようすを模式的に示したものである。
Xに鉛筆を立てて置き、Zから台形ガラスを通して鉛筆を見た。その後、鉛筆をYに動かして置き、Zから台形ガラスを通して鉛筆を見た。
〈結果〉Xに鉛筆を立てて置き、Zから台形ガラスを通して鉛筆を見ると、図3のように台形ガラスと重なっている部分の鉛筆の位置は、実際の位置とずれて見えた。また、Yに鉛筆を立てて置き、Zから台形ガラスを通して鉛筆を見ると、台形ガラスと重なっている部分の鉛筆は、見えなかった。

4-1:Zから台形ガラスを通してXに置いた鉛筆を見ると、台形ガラスと重なっている部分の鉛筆の位置が、実際の位置とずれて見えたのは、鉛筆で反射した光が異なる物質の間を進むときに境界面で光の進む向きが変わったからである。この光の進み方の現象を何というか、その名称を書きなさい。また、この現象に関することがらについて述べたものはどれか、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
ア カップの底にコインを入れて水を注ぐと、コインが浮かび上がって見える。
イ 水たまりの水面に、近くの建物が上下逆向きにうつって見える。
ウ 舞台でスポットライトを浴びた人は、どの客席からでも見える。
エ 自分の身長の半分の高さの鏡に、自分の全身が見える。
解答 : 名称:屈折
記号:ア
解説 : 光が空気からガラス、あるいはガラスから空気のように、異なる物質の境界を進むときに折れ曲がる現象を屈折といいます。この現象が起こることで、物体の実際の位置と見かけの位置がずれて見えます。
ア:カップの底にあるコインから出た光が、水から空気へ出るときに屈折するため、実際よりも浅い位置にあるように浮かび上がって見えます。
イ:水面が鏡の役割をして光を反射している現象です。
ウ:光が物体の表面でいろいろな方向に反射するため、どの方向からでも見えるようになります。
エ:鏡によって光が規則正しく反射することで自分の姿が見えます。
次の文は、実験の結果についての、ひなたさんと先生の会話文である。このことについて、下の(a), (b)の各問いに答えなさい。
ひなた:Zから台形ガラスを通してYに置いた鉛筆を見ると、台形ガラスと重なっている部分の鉛筆は、なぜ見えなかったのですか。
先生:それは、台形ガラスがあることで、Yに置いた鉛筆で反射した光が、目に届かなかったからです。
ひなた:Yに置いた鉛筆で反射した光は、台形ガラスがあると、どのように進むのか気になります。調べることはできますか。
先生:はい。では、光源装置を使って確かめてみましょう。Yに光源装置のスリットを合わせて置き、Zの方向に向けて光を入射させて、光の道すじを調べてみましょう。光源装置から出た光は直接見ずに、紙に当てて確かめましょう。
4-2a:図4は、Yに光源装置のスリットを合わせて置き、Zの方向に向けて光を入射させたときのようすを模式的に示しており、矢印は、光源装置から出た光の道すじを途中まで示したものである。光源装置から出た光が、この後に進む道すじはどうなるか、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。ただし、光源装置から出た光は、台形ガラスの側面に垂直に入射するものとし、矢印は、入射後に進む光の道すじを示している。

解答 : ウ
解説 : ア:上の面で1回反射していますが、その後の光がまた上の面から空気中へ出てしまっています。実際には、この角度で当たった光は外へ出られず、下の面へ向かって反射を繰り返すはずです。
イ:光がガラスの中を全く曲がらずに直進し、右側の面からもそのまま出ています。光が斜めの面に当たったときは、必ず屈折か反射が起こるため、このように真っ直ぐ進むことはありません。
ウ:まず「上の面」で全反射し、次に「下の面」でも全反射して、ジグザグに進んでいます。最後は右側の垂直な面から空気中へ出ていくという、光の反射の法則と全反射の条件を正しく表した道すじです。
エ:最初の反射でいきなり「下の面」へ向かっていますが、光の反射のルールに合っていません。また、最後はZへ光が出ていますが、これでは鉛筆が見えてしまうことになるため、実験の結果と矛盾します。
4-2b:下線部について、光源装置から出た光は直接見ずに、紙に当てて確かめるのはなぜか、その理由を「目」という言葉を使って、簡単に書きなさい。
解答 : 目に入らないようにするため。
解説 : 光源装置から出る光は非常にエネルギーが強く、その光を直接のぞき込んでしまうと、網膜にダメージを与えて目を痛めてしまう危険があるからです。そのため、光を一度紙に当て、その反射した光を見ることで、目を保護しながら安全に光の道すじを確認する必要があります。
■大問5
次の実験について、あとの各問いに答えなさい。
〈実験〉酸化銀を加熱したときの変化を調べるために、次の①~③の実験を行った。
① 図1のように、質量1.0gの酸化銀を試験管Aに入れ、試験管Aの口を少し下げて酸化銀をガスバーナーで加熱し、気体を発生させて、水で満たしておいた試験管に集めた。このとき、加熱をはじめてすぐに試験管Aから出てきた気体を試験管Bに集めた後、続けて出てきた気体を試験管Cに集めた。気体が発生しなくなってから、ガラス管を水そうから引きぬき、ガスバーナーの火を消した。じゅうぶんに冷ましてから、試験管Aの中に残った固体をとり出し、しっかり押し固めてから、その固体を薬さじの裏側でこすると光沢が見られた。

② ①で発生した気体の性質について調べるために、試験管Bに集めた気体は使わずに捨て、試験管Cに集めた気体の中に火のついた線香を入れた。火のついた線香を入れると、図2のように、線香の火が激しくなった。

③ ①で試験管Aの中に残った固体について調べるために、図3のように、①で押し固めた固体に乾電池と豆電球を導線でつないで、電流が流れるかどうかを調べた。また、図4のように、①で押し固めた固体を金しきの上にのせ、金づちでたたいた。

①について、次の(a), (b)の各問いに答えなさい。
5-1a:下線部について、ガスバーナーの火を消す前に、ガラス管を水そうから引きぬいたのはなぜか、その理由を簡単に書きなさい。
解答 : 水が逆流するのを防ぐため。
解説 : ガスバーナーの火を先に消してしまうと、試験管の中の温度が下がり、中の気圧が低くなります。すると、気圧の差によって水そうの水がガラス管を通って試験管の方へ吸い寄せられる「逆流」という現象が起こります。
このとき、熱くなった試験管に冷たい水が流れ込むと、温度差によって試験管が割れてしまい非常に危険です。そのため、安全のために必ず火を消す前にガラス管を水から出しておく必要があります。
5-1b:試験管Aの中に残った固体は何色か、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
[ア. 赤色 イ. 黒色 ウ. 白色 エ. 茶色]
解答 : ウ
解説 : 酸化銀を加熱すると、もともとの物質から「酸素」が奪われて「銀」が残ります。
・反応前(酸化銀):黒色の粉末です。
・反応後(銀):加熱が終わった直後の試験管Aには、白色の粉末状の固体が残ります。
①, ②について、次の(a), (b)の各問いに答えなさい。
5-2a:①で発生した気体は何か、その名称を漢字で書きなさい。
解答 : 酸素
解説 : 酸化銀という物質を加熱すると、銀と酸素に分解されます。
実験②で「火のついた線香を入れると、線香の火が激しくなった」とあります。これは助燃性といって、物が燃えるのを助ける酸素特有の性質です。
5-2b:①で発生した気体の性質を調べるとき、試験管Bに集めた気体を使わずに捨てたのはなぜか、その理由を「空気」という言葉を使って、簡単に書きなさい。
解答 : 空気が入っているため。
解説 : 実験を始めたばかりのとき、試験管Aやゴム管の中には、もともと「空気」が入っています。
加熱を始めると、この「もともとあった空気」が熱でふくらんで最初に出てくるため、最初に集めた試験管Bには空気がたくさん混ざってしまいます。
純粋な酸素の性質を正しく調べるためには、空気が追い出された後に出てくる「純度の高い気体」を集める必要があるため、最初の試験管Bは使わずに捨てるのです。
5-3:③について、次の文は実験の結果についてまとめたものである。文中の(あ), (い)に入る言葉はそれぞれ何か、下のア~エから最も適当な組み合わせを1つ選び、その記号を書きなさい。
①で押し固めた固体に乾電池と豆電球を導線でつなぐと、豆電球は(あ)。また、①で押し固めた固体を金しきの上にのせ、金づちでたたくと、①で押し固めた固体は(い)。
ア. あー点灯した いーうすく広がった
イ. あー点灯した いー粉々になった
ウ. あー点灯しなかった いーうすく広がった
エ. あー点灯しなかった いー粉々になった
解答 : ア
解説 : (あ):銀は金属の一種であるため、電気を非常によく通します。そのため、乾電池と豆電球をつなぐと、電流が流れて豆電球は点灯します。
(い):金属には、展性、延性する性質があります。ガラスやセラミックのように粉々になることはなく、金づちでたたくとうすく広がります。
5-4:この実験のように、1種類の物質が2種類以上の物質に分かれる化学変化のうち、特に加熱によって起こる化学変化を何というか、その名称を漢字で書きなさい。
解答 : 熱分解
解説 : 熱分解: 分解の中でも、今回の実験のように「加熱」することによって起こる反応を指します。
5-5:試験管Aに入れた酸化銀を加熱したときに起きた化学変化を、化学反応式で表すとどうなるか、書きなさい。ただし、酸化銀の化学式は Ag₂O とする。
解答 : 2Ag₂O→4Ag+O₂
解説 : 1.物質を言葉で並べる
「酸化銀→銀+酸素」となります。
2.化学式に置き換える
酸化銀は Ag₂O、銀はAg、酸素は分子で存在するので O₂です。
Ag₂O→Ag+O₂
3.数を合わせる右辺に酸素原子が2個あるので、左辺の酸化銀を2倍にします。2Ag₂O→Ag+O₂すると、左辺の銀原子が4個になるので、右辺の銀も4倍にして完成です。
■大問6
6 次の文を読んで、あとの各問いに答えなさい。
ひかりさんは、地層について興味をもち、学校近くの地域の地層の重なり方や広がり方について調べ、次のようにノートにまとめた。ただし、この地域の地層の各層は平行に重なり、上下の入れかわりや断層、しゅう曲はなく、凝灰岩の層は1つしかないものとする。
【ひかりさんのノートの一部】 学校近くの地域の地層の重なり方や広がり方について 図1は、学校近くの地形を10m間隔の等高線で模式的に表したものである。図1の数値は、標高を示しており、W地点は標高90m, X地点は標高80m, Y地点は標高70m, Z地点は標高60mである。また、W地点とY地点、X地点とZ地点はそれぞれ南北方向、W地点とX地点、Y地点とZ地点はそれぞれ東西方向になっている。図2は、W地点、Y地点、Z地点におけるボーリング試料をもとにして、W地点、Y地点、Z地点の地層の重なり方を柱状図で表したものである。ボーリング試料を調べると、Y地点、Z地点の石灰岩の層に、フズリナの化石がふくまれていた。

6-1:次の文は、地層をつくる、れき岩、砂岩、泥岩について説明したものである。文中の(あ), (い)に入る言葉はそれぞれ何か、下のア~エから最も適当な組み合わせを1つ選び、その記号を書きなさい。
れき岩、砂岩、泥岩は、それぞれの岩石をつくる粒の(あ)のちがいによって区別することができる。また、れき岩、砂岩、泥岩をつくる粒の形は、(い)ことが多い。
ア. あ一色 い一丸みを帯びている
イ. あ一色 い一角ばっている
ウ. あ一大きさ い一丸みを帯びている
エ. あ一大きさ い一角ばっている
解答 : ウ
解説 : (あ):粒の大きされき岩、砂岩、泥岩は、堆積した粒の大きさによって区別されます。一般的に、直径2mm以上の粒を「れき」、2mm~0.06mmを「砂」、それ以下を「泥」と呼びます。
(い):丸みを帯びているこれらの岩石のもととなる粒は、川などで流される途中で、粒どうしがぶつかり合って削られます。そのため、角が取れて丸みを帯びているのが特徴です。
6-2:次の文は、ひかりさんが、図2をもとに、この地域の地層からわかることについて考察したものである。文中の(う)に入る最も適当な言葉は何か、書きなさい。
この地域には、凝灰岩の層が見られた。凝灰岩の層ができたのは、過去に(う)が起こったためだと考えられる。
解答 : 噴火
解説 : 凝灰岩: 火山が噴火したときに放出された火山灰などが降り積もって押し固められた岩石です。
Y地点、Z地点の石灰岩の層について、次の(a), (b)の各問いに答えなさい。
6-3a:Y地点、Z地点の石灰岩の層にフズリナの化石がふくまれていたことから、この層ができた時代が古生代であると推定することができる。このように、層ができた時代を推定することができる化石を何というか、その名称を漢字で書きなさい。
解答 : 示準化石
解説 : ・示準化石:地層ができた年代を決める目印になる化石です。
条件:広い範囲に分布していて、限られた短い期間だけ生存していた生物の化石が適しています。
例:フズリナ・サンヨウチュウ(古生代)、アンモナイト・恐竜(中生代)、ビカリア・ナウマンゾウ(新生代)など。
・示相化石:間違いやすい用語 地層ができた当時の環境を知る目印になる化石です。
例:サンゴ(あたたかくて浅い海)、アサリ(浅い海)、シジミ(河口や湖)など。
6-3b:古生代に生存していた生物はどれか、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
[ア. アンモナイト イ. サンヨウチュウ ウ. ビカリア エ. マンモス]
解答 : イ
解説 : ア. アンモナイト:中生代の代表的な化石です。
イ. サンヨウチュウ:古生代の代表的な化石です。
ウ. ビカリア:新生代の代表的な化石です。
エ. マンモス:新生代の代表的な化石です。
6-4:Z地点において、図2の凝灰岩の層と泥岩の層の境界面である点Pは標高何mか、求めなさい。
解答 : 50 m
解説 : Z地点の標高を確認すると、問題文と図1より、Z地点の標高は 60m です。図2のZ地点の柱状図を見ると、点P(凝灰岩と泥岩の境目)は、地表から 10m の深さにあります。
60m(地表の高さ)- 10m深さ)=50mとなります。
6-5:図1、図2をもとにして、この地域の地層に傾きがあるかどうかを、南北方向と東西方向のそれぞれについて調べた。この地域の地層の南北方向と東西方向の傾きは、それぞれどのようになっていると考えられるか、南北方向については次のア~ウから、東西方向については次のエ~カから、最も適当なものを1つずつ選び、その記号を書きなさい。
南北方向:ア. 南の方が低くなっている。 イ. 北の方が低くなっている。 ウ. 水平である。
東西方向:エ. 東の方が低くなっている。 オ. 西の方が低くなっている。 カ. 水平である。
解答 : 南北方向:イ 東西方向:エ
解説 : ・南北方向の傾き(WとYを比べる)
凝灰岩の上のラインの標高を計算します。
北のW地点: 標高 90m - 深さ 20m = 70m
南のY地点: 標高 70m - 深さ 0m = 70m
ここで上面は同じ高さですが、次に「地層全体の重なり方」に注目します。
W地点では、標高 90m から 70m の間に「れき岩」があります。Y地点では、同じ高さにはすでに「凝灰岩」が来ています。
つまり、北で高い場所にあった「れき岩」の層が、南ではもっと低い場所へ沈んでいることがわかります。このことから、全体として地層は 南の方が低く(イ) なっています。
・東西方向の傾き(YとZを比べる)
同じように、凝灰岩の上面の標高で比べます。
西のY地点: 標高 70m - 深さ 0m = 70m
東のZ地点: 標高 60m - 深さ 5m = 55m
計算の結果、西が 70m、東が 55m なので、明らかに 東の方が低く(エ) なっています。
6-6:X地点の地層の重なり方を表した柱状図はどれか、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。

解答 : ア
解説 : まず、Xの真西にあるW地点で、目印になる「凝灰岩」がどの高さにあるか計算します。
W地点の標高: 90m
凝灰岩までの深さ: 20m
90-20=標高70mの位置に凝灰岩があります。
この地域の地層は、西(W)から東(X)に向かって低く傾いていることがわかっています。 つまり、X地点の凝灰岩は、W地点の 70m よりも低い場所 になければなりません。
西(W)から東(X)へ向かって地層が低くなるルールを当てはめると、X地点の凝灰岩はW地点(標高70m)より低い位置にくるはずです。 選択肢の各柱状図から凝灰岩の上面の標高を計算すると、アは50m、イは55m、ウは60m、エは65mとなります。 この地域では東へ向かう傾きが非常に急であるため、北にあるX地点であっても地層は大きく沈み込みます。 したがって、最も低い位置に地層が描かれ、周囲の地点との整合性がとれる ア が正解となります
■大問7
次の文を読んで、あとの各問いに答えなさい。
あさひさんは、遺伝について興味をもち、メンデルの行った実験と遺伝の規則性について調べたことを、次の①, ②のようにノートにまとめた。
【あさひさんのノートの一部】
① メンデルの行った実験 メンデルは、さまざまな形質がどのように遺伝するかについて調べるために、対立形質をもつ、丸い種子をつくる純系のエンドウとしわのある種子をつくる純系のエンドウを選び、実験を行った。
実験1:図1のように、しわのある種子をつくる純系のエンドウの花粉を、丸い種子をつくる純系のエンドウの花に受粉させると、子にあたる種子は、すべて丸い種子ができた。
実験2:図2のように、実験1でできた子にあたる丸い種子を育てて自家受粉させると、孫にあたる種子は、丸い種子としわのある種子の数が一定の割合でできた。

② 遺伝の規則性 実験2の結果について、遺伝子の伝わり方をもとに考えた。種子を丸くする遺伝子をA、しわにする遺伝子をaとして、エンドウの種子の形質を現す遺伝子が、親から子、子から孫へ伝わるときの、伝わり方は次のようにまとめられる。
図3のように、丸い種子をつくる純系のエンドウがもつ遺伝子の組み合わせをAAとする。また、しわのある種子をつくる純系のエンドウがもつ遺伝子の組み合わせをaaとする。
図4のように、対になっている子の遺伝子は、減数分裂の結果、分かれて別々の生殖細胞の中に入る。
受精によって、再び対になった孫の遺伝子の組み合わせは、AA, Aa, aaの3種類になる。

7-1a:①について、次の(a)、(b)の各問いに答えなさい。
(a)エンドウのように、雌雄の親がかかわって子ができるような生殖を何というか、その名称を漢字で書きなさい。
解答 : 有性 生殖
解説 : 生物が子をつくる「生殖」には、大きく分けて2つの種類があります。
・有性生殖: エンドウのように、雌雄の親がかかわり、受粉や受精によって子ができる生殖です。親とは異なる遺伝子の組み合わせを持つ子が生まれます。
・無性生殖: 雌雄の親を必要とせず、自分の体の一部から新しい個体をつくる生殖です。
7-1b:対立形質をもつ、純系の親どうしを受粉させたときに、子に現れる形質をなんというか、その名称を書きなさい。
解答 : 顕性 形質
解説 : 実験1では、丸い種子をつくる純系のエンドウとしわのある種子をつくる純系のエンドウを親として受粉させた結果、子にはすべて「丸い種子」が現れています 。このように、対立形質のうち子に現れる方の形質を顕性形質と呼びます 。
②について、次の(a)~(d)の各問いに答えなさい。
7-2a:下線部について、減数分裂の結果、対になっている遺伝子が分かれて別々の生殖細胞に入る法則を何というか、その名称を書きなさい。
解答 : 分離 の法則
解説 : 遺伝の規則性において最も重要な法則の一つです。 生物の体をつくる細胞では、遺伝子は対になっていますが、生殖細胞がつくられるときには、減数分裂という特別な細胞分裂が行われます。 このとき、対になっていた遺伝子が分かれて、別々の生殖細胞に入ります。これを「分離の法則」といいます。
7-2b:W,X,Y,Zの遺伝子の組み合わせについて、それぞれの遺伝子の組み合わせをもつ種子の数の比(AA:Aa:aa)はどうなるか、最も簡単な整数の比で表しなさい。
解答 : AA:Aa:aa=1:2:1
解説 : 表を使って、解きます。
その結果、AA:1つ、Aa:2つ、aa:1つとなります。
したがって、遺伝子の組み合わせの比は1:2:1となります。
7-2c:次の文は、あさひさんが、実験2をもとに、孫にあたる種子の数について考察したものである。文中の(あ)に入る数は何か、下のア~オから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
孫にあたる種子の中で、しわのある種子が1800個できるとすると、丸い種子は(あ)個できると考えられる。
[ア.600 イ.900 ウ.1800 エ.3600 オ.5400]
解答 : オ
解説 : 遺伝子の組み合わせがAA, Aa, aaのとき、丸を優先する遺伝子Aが1つでも入っていれば「丸い種子」になります。
・丸い種子: AA(1割)と Aa(2割)を合わせて「3」
・しわのある種子: aa(1割)のみで「1」つまり、丸としわの比は3:1になります。
問題文より、しわのある種子が 1800個 できたとあります。丸い種子は比の「3」にあたるので、1800個×3=5400個
7-2d:孫にあたる種子のうち、丸い種子をすべて育て、それぞれを自家受粉させた。できた種子の、丸い種子としわのある種子の数の比(丸い種子:しわのある種子)はどうなるか、最も簡単な整数の比で表しなさい。
解答 : 丸い種子:しわのある種子=5:1
解説 : 孫の代で「丸い種子」となった個体には、遺伝子の組み合わせが異なる2つのタイプが混ざっています。
比率として「AA」が1つ、「Aa」が2つ存在します。つまり、丸い種子を全部集めて育てると、3分の1が AA、3分の2がAaになります。それぞれのタイプを自家受粉させると、生まれてくる種子は以下のようになります。
・AAの個体:すべてAA(丸) になります。
・Aaの個体:AA(丸)、Aa(丸)、aa(しわ)が1:2:1 の比で生まれます。
計算しやすいように、孫の丸い種子が全部で 3個(AAが1個、Aaが2個)あると仮定して、次の代にできる種子の数を合計します。
AA(1個)から: AA(丸)が 4個 できるとする。
Aa(2個)から: それぞれから「丸3:しわ1」ができるので、合計で丸6個、しわ2個できる。
よって、丸は4+6=10個、しわは2個。比を簡単にすると、丸:しわ=10:2=5:1
7-3:①、②について、図5のように、遺伝子の組み合わせのわからない丸い種子から育てたエンドウの花粉を、しわのある種子をつくる純系のエンドウの花に受粉させると、受粉によってできた丸い種子と受粉によってできたしわのある種子は、同じ数ずつであった。
種子を丸くする遺伝子をA、しわにする遺伝子をaとするとき、遺伝子の組み合わせの分からない丸い種子と、受粉によってできた丸い種子の遺伝子の組み合わせは、それぞれ何か、次のア~ケから最も適当な組み合わせを1つ選び、その記号を書きなさい。

解答 : オ
解説 : 「しわのある純系」の遺伝子は必ずaaであり、子には必ずaを渡します。子に「しわ(aa)」ができるためには、丸い親もaを持っている必要があります。よって「わからない丸い種子」はAaです。できた丸い種子は、親のAと相手のaを受け継ぐため、こちらもAaになります。
■大問8
次の実験について、あとの各問いに答えなさい。
〈実験〉物体にはたらく力について調べるために、図1の直方体の物体Pと、ばねばかり、糸、リングを用いて、次の①~③の実験を行った。ただし、糸の重さや体積、リングの重さは考えないものとする。
①図2のように、物体Pを水平な床に置いて静止させた状態から、図3のように、物体Pを引き上げ、物体Pを静止させた。このとき、ばねばかりの示した値は3.6Nになった。


②図4のように、物体Pをばねばかりに吊り下げ、物体Pの下面を水面と平行にして水中にゆっくり沈め、水面から物体Pの下面までの深さとばねばかりの示した値との関係を調べた。表は、水面から物体Pの下面までの深さとばねばかりの示した値をまとめたものである。


③リングに糸X、糸Y、糸Zを結び、糸X、糸Yにそれぞれ1つずつばねばかりを、糸Zに物体Pをとりつけた。図5のように、物体Pを吊り下げて静止させ、糸Zの延長戦と糸Xの間の角を角A、糸Bがそれぞれ45°のときの、ばねばかりの示した値を調べた。このとき、糸Xをとりつけたばねばかり、糸Yをとりつけたばねばかりの示した値は、どちらも同じになった。

8-1:①について、図2のように物体Pを水平な床に置いて静止させたとき、物体Pには、物体Pにはたらく重力と水平な床が物体Pを押す力の2つの力がはたらいている。このうち、水平な床が物体Pを押す力を何というか、その名称を書きなさい。
解答 : 垂直抗力
解説 : 静止している物体には、重力とつり合う反対向きの力がはたらいています。
・重力: 地球が物体を下向きに引く力です。
・垂直抗力: 物体が接している面から、面に垂直に押し返される力です。
物体Pが床の上で静止しているとき、これら2つの力は大きさが等しく、向きが反対で、一直線上にある「つり合い」の状態になっています。
②について、次の(a)~(c)の各問いに答えなさい。
8-2a:水面から物体Pの下面までの深さが4.0cmのとき、物体Pにはたらく浮力の大きさは何Nか、求めなさい。
解答 : 0.8N
解説 : 3.6N-2.8N=0.8N
8-2b:水面から物体Pの下面までの深さを深くしていったとき、物体Pにはたらく浮力の大きさはどのように変化したと考えられるか、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。
ア.物体Pが全部水中に沈むまでは浮力が大きくなり、物体Pが全部水中に沈んだ後も大きくなっていった。
イ.物体Pが全部水中に沈むまでは浮力が大きくなり、物体Pが全部水中に沈んだ後は変わらなかった。
ウ.物体Pが全部水中に沈むまでは浮力が小さくなり、物体Pが全部水中に沈んだ後も小さくなっていった。
エ.物体Pが全部水中に沈むまでは浮力が小さくなり、物体Pが全部水中に沈んだ後は変わらなかった。
解答 : イ
解説 : 浮力の大きさは物体が水に沈んでいる部分の体積に比例するため、完全に沈むまでは深くなるほど浮力が大きくなります。 表を見ると、物体Pの高さと同じ5.0cmまでは深さに比例してばねばかりの値が減少しています。 深さが5.0cmを超えて物体が完全に水中に沈むと、それ以上深くしても沈んでいる体積が変わらないため、浮力の大きさも変化しなくなります。
したがって、沈むまでは浮力が大きくなり、沈んだ後は一定となるイが正解です。
8-2c:水そうの底に物体Pがつかないように、物体Pを全部水中に沈めたとき、物体Pにはたらく水圧のようすを矢印→で正しく表した図はどれか、次のア~エから最も適当なものを1つ選び、その記号を書きなさい。ただし、図中の矢印→の向きと長さは、それぞれ水圧がはたらく向きと水圧の大きさを模式的に示したものとする。

解答 : イ
解説 : 水圧の性質には、大きく分けて以下の3つの決まりがあります。
1.あらゆる向きからはたらく: 水中の物体に対し、上・下・横のすべての面から垂直にはたらきます。
2.深いほど大きくなる: 水面からの深さが深いほど、水圧は強くなります。
3.同じ深さなら同じ大きさ: 左右の側面で見ると、同じ深さの位置にはたらく矢印の長さは同じになります。
これらの条件をすべて満たしているのはイだけです。
③について、糸Xがリングを引く力と糸Yがリングを引く力の合力と、糸Zがリングを引く力はつり合っている。このことについて、次の(a)、(b)の各問いに答えなさい。
8-3a:糸Xがリングを引く力と糸Yがリングを引く力の合力の大きさは何Nか、書きなさい。
解答 : 3.6N
解説 : 物体Pの重さは3.6Nです。
リングを下に引く力(糸Z)が3.6Nなので、支える力も同じ3.6Nになります。
8-3b:図6は、リングを作用点Oとして、糸X、糸Y、糸Zがリングを引いているようすを模式的に示しており、矢印→は糸Zがリングを引く力を示したものである。糸Xがリングを引く力、糸Yがリングを引く力を、それぞれ→を使って図6に表しなさい。ただし、それぞれの力は図6に・で示した作用点Oではたらくものとする。

解答 : 
解説 : リングが静止しているため、糸Xと糸Yの力の合力は、糸Zの力(下向き6マス)を真上に反転させた「上向き6マス」の力になります。 この上向き6マスの先端から各糸の線へ平行な補助線を引いて、平行四辺形をつくります。 作用点Oから補助線の交点まで引いた、左右対称の長さの矢印2本が正解です。
8-4:図7のように、図5の状態から、角Aを30°、角Bを60°にして、物体Pをつり下げて静止させた。このとき、糸Xをとりつけたばねばかり、糸Yをとりつけたばねばかりの示す値は、図5の状態のときと比べて、それぞれどうなるか、次のア~ウから最も適当なものを1つずつ選び、その記号を書きなさい。
[ア.大きくなる。 イ.小さくなる。 ウ.変わらない。]
解答 : 糸Xをとりつけたばねばかり:ア
糸Yをとりつけたばねばかり:イ
解説 : 糸Xと糸Yの合力は常に上向き3.6Nで一定ですが、角度が変わるとそれぞれの負担割合が変化します。 合力の向きに近い糸ほど大きな力が必要になるため、角度が狭まった糸Xの値は大きくなります。
逆に、真上から大きく傾いた糸Yは負担が減るため、ばねばかりの示す値は小さくなります。
