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令和7年度_学力検査問題過去問【沖縄】- 社会
■目次
大問1
大問2
大問3
大問4
大問5
大問6
■大問1
世界のさまざまな地域について、次の各問いに答えなさい。

1-1:次の会話は、サクラさんとソラさんの図1を見ながらの会話である。次の各問いに答えなさい。
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サクラ:前の授業で、地図上で東西に移動する場合と、南北に移動する場合の私たちにおこる変化について先生から教えてもらったね。
ソラ :東京に住んでいる僕の兄が、①「12月に東京からロサンゼルスに旅行に行った際に、体調をくずした」と言っていたよ。
サクラ:海外に旅行するとそんなことが起こるわね。東西と言えば、地図上に赤道を引いたらどの辺りに熱帯の地域があるのか分かるわね。熱帯の地域のおおよその部分を点線で囲ってみたわ。
ソラ :おや、亜寒帯も熱帯と同じように東西に伸びて分布している気がするな。
サクラ:確かにソラさんの言う通りね。亜寒帯の地域もおおよその部分を点線で囲ってみるわね。でも不思議ね。ヨーロッパ州は高緯度にもかかわらず、亜寒帯ではない地域があるわね。
ソラ :本当だ。これには何か理由があるのかな。②ヨーロッパ州の大部分が温暖な理由を調べてまとめてみるよ。
サクラ:私は、③熱帯と亜寒帯に住んでいる人たちはどんな暮らしをしているのかを調べてみるわね。
1-1(1):下線部①について、ソラさんの兄が体調をくずした理由として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア ロサンゼルスは、夏であったため東京に比べて気温が高かったので、体調をくずした。
イ ロサンゼルスは、寒帯であるため東京と比べかなり気温が低かったので、体調をくずした。
ウ ロサンゼルスは、東京に比べて標高が高く昼と夜との気温差が大きいので、体調をくずした。
エ ロサンゼルスは、東京との時差が大きいので、昼夜が逆転して体調をくずした。
解答 : エ
解説 : ソラさんの兄は、東京からロサンゼルスに行ったときに体調を崩している。よって、東京とロサンゼルスの気候や環境を比較することで理由を考えられる。まず、ロサンゼルスは地中海性気候なので、一年を通して温暖で、降水量が少なく、日差しが強いことが特徴である。
選択肢アについて、季節は南半球と北半球で反対になっている。東京とロサンゼルスはどちらも北半球なので、どちらも冬であり、選択肢アは不適当である。選択肢イは、ロサンゼルスは寒帯ではないため選択肢イも不適当である。寒帯は、北半球の北極に近い地域を中心とする地域が含まれる。選択肢ウに関して、ロサンゼルスの標高はそれほど高いとは言えないので、選択肢ウは不適当である。

選択肢エは適当である。ロサンゼルスは西経120度であり、東経135度の東京との差は255度である。よって、255 ÷ 15 = 17 したがって、ロサンゼルスと東京は17時間の時差があるとわかる。

1-1(2):下線部②について、文章中の[ a ]と[ b ]に当てはまる語句を、それぞれ漢字で答えなさい。
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ヨーロッパ州の大部分は、日本に比べて高緯度に位置している。しかし、ヨーロッパ州は大西洋を北上する暖流の[ a ]と、その上空を吹く[ b ]の影響を受けて、気候は比較的温暖である。
解答 : a 北大西洋海流
b 偏西風
解説 : 下線部②は、「ヨーロッパ州の大部分が温暖な理由を調べてまとめてみるよ」という部分である。
[ a ]について。
ヨーロッパにおいて、大西洋を北上する暖流のことを北大西洋海流という。これは、メキシコ湾流から延長してヨーロッパ西岸に向かって流れる暖流である。
1-1(3):下線部③について、次の資料1は「インドネシアの暮らしとシベリアの暮らしとの比較」というテーマでサクラさんがまとめたものである。

1-1(3)i:[ a ]に入る写真として最も適当なものを、次のア~ウのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

解答 : ア
解説 : [ a ]には、インドネシアの暮らしについての写真が当てはまる。
資料1の説明より、インドネシアでは「米が主食」とのことなので、選択肢アが適当である。
1-1(3)ii:インドネシアとシベリアの住居はどちらも高床式だが、その理由は異なる。シベリアの人々の住居が高床式である理由について述べた[ b ]にあてはまる内容を、「永久凍土」の語句を用いて、解答欄に合うように15字以内で答え、文を完成させなさい。(句読点も1字に含む)
解答 : 解答無し
解説 : シベリアの人々の住居が高床式である理由は、建物の下の永久凍土が解けて建物が傾いたり、地盤沈下を起こしたりするのを防ぐためである。
よって、[ b ]には、「熱で永久凍土が溶けてしまい」といった解答が書けていればよい。
1-2:図1中のA国~D国は、産業を通して日本を様々な面で関係のある国々である。A国~D国の説明として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア A国のトゥールーズなどで製品化された航空機は、日本の航空会社でも使われている。
イ B国は多くの油田を持つ国であり、日本の原油の輸入先として1位である。
ウ C国は「世界の工場」とよばれ、経済特区には日本の企業も進出している。
エ D国のパンパで栽培される米は、日本へ輸出されている。
解答 : ア
解説 : まずはA国~D国を整理する。A国はフランス、B国はイラン、C国はインド、D国はブラジルである。
選択肢アについて、フランス南部のトゥールーズでは、航空機の製造が盛んである。よって、選択肢アは適当である。
選択肢イは、イランは大きな産油国の1つではあるが、日本の原油の輸入先の1位とは言えない。近年はサウジアラビアやアラブ首長国連邦、クウェートなどからの輸入が中心となっている。したがって、選択肢イは不適当である。選択肢ウに関して、現在「世界の工場」と呼ばれているのは中国である。ここには経済特区という、中国が外国の資本や技術の導入を目的に設けた特別な区域がある。よって、インドに関する記述ではないので選択肢ウは不適当。選択肢エは、パンパとはアルゼンチンの北東部に広がる草原地帯のことである。ここでは牛や羊の牧畜、小麦やとうもろこしの栽培などが盛んに行われている。したがって、選択肢エは不適当である。
1-3:資料2は、作物Xの世界の総輸出量に占める各国の割合と作物Xに関する説明である。国名[ a ]と説明[ b ]の組み合わせとして最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

ア a アメリカ合衆国 b 西経100度付近から西側の降水量の多い地域
イ a アメリカ合衆国 b 地下水を利用したかんがい農業を行う内陸部
ウ a インド b 乾燥したデカン高原
エ a インド b 降水量の多いアッサム地方の斜面
解答 : イ
解説 : まず作物Xに関する説明から、これは小麦だと考えられる。
小麦の主な輸出国は、EU、ロシア、オーストラリア、アメリカなどである。よって、[ a ]にはアメリカ合衆国が当てはまると考えられる。
[ b ]については、アメリカ合衆国における小麦の作付けについての説明の文が当てはまる。したがって、インドの地名を含む選択肢ウとエは不適当である。選択肢イの「西経100度付近から西側の降水量の多い地域」については降水量がだんだん少なくなるので牧草地帯になっている。よって、この地域では大規模な放牧地帯が広がっていて、主に肉牛が飼育されているので不適当である。以上より、選択肢アは不適当で、選択肢イが適当である。
選択肢イについて「かんがい農業」とは、河川や地下水などから水を人工的に引き込み、農地に供給して作物を育てる農業のことである。
1-4:地球的課題について関係のある【説明文】a・bと【図】c・dについて、アフリカ州の課題として最も適当な組み合わせを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
【説明文】
a 1990年代から急速な経済成長が始まり、化石燃料を大量に消費するようになり、大気汚染が深刻化している。
b 食糧不足が頻繁に発生し、国際機関による食糧支援が行われている。
【図】

ア 【説明文】a 【図】c イ 【説明文】a 【図】d
ウ 【説明文】b 【図】c エ 【説明文】b 【図】d
解答 : ウ
解説 : 【説明文】について。
アフリカ州の説明としては、bが適当である。aに関しては中国についての説明だと考えられる。
【図】について。
dは、アマゾン高原という地名から、南アメリカに関する地図だと見て取れる。したがって、cが適当である。
よって、選択肢ウが適当である。
■大問2
日本のさまざまな地域について、次の各問いに答えなさい。
2-1:図1について、次の問いに答えなさい。

2-1(1):図1の説明として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 南西側に海岸があり、三角州を形成していることがわかる。
イ この地域は、標高が最も低い地点でも100~200mである。
ウ 点線Xで示された箇所は、尾根となっていることがわかる。
エ 複数の河川が流れており、扇状地が形成されていることがわかる。
解答 : エ
解説 : 選択肢アについて、三角州という言葉に着目する。三角州は海や湖の河口にできる三角形に似た地形である。川が平野をゆるやかに流れてきていますので,たくさんの細かな土砂が積もっているという特徴がある。南西には海や湖は見られないので不適当である。
選択肢イは、最も評価が低い地点は北東のあたりで429mだと見て取れるので、選択肢イは不適当。

選択肢ウに関しては、尾根という言葉がポイントである。これは谷と谷に挟まれた山地の一番高い部分の連なりのことであり、山頂から低い方へ凸状に張り出している。よって、Xの部分は尾根ではないとわかる。正しくは、この部分は谷であり、これは山頂に向かって凹状に食い込んでいる部分である。したがって、選択肢ウは不適当である。

選択肢エについては、扇状地について整理する。これは狭い山間地を流れる河川が平地に出た時、その流れが弱まることにより、運ばれてきた土砂が扇状に堆積してできた土地のことである。地図から読み取れることと合致するので、選択肢エが適当である。


2-1(2):図1中のY-Z間の長さが4cmであった場合の実際の距離を、解答欄の単位に合うように算用数字で答えなさい。
解答 : 1000m
解説 : この地図の縮尺は、図1のタイトルより2万5千分の一の地図だとわかる。

地図上のY-Zの長さは4cmなので、実際の長さは、4cm × 25000 = 100000cm と計算できる。解答欄の単位はmなので、1m = 100cmであることから、100000cm = 1000m と求められる。
2-2:資料1は日本の人口ピラミッドの変化を示している。現在の人口の課題とその対応として適当でないものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

ア 労働力不足が心配されることから、外国からの労働力を受け入れるしくみをつくっている。
イ 社会保障制度の維持が心配されていることから、高齢者の健康に生活できる環境を整えている。
ウ 高齢化が進んでいるので、若者に都市部への移住を促すしくみをつくっている。
エ 少子化が進んでいるので、若い世代が働きながらでも子育てしやすい環境を整えている。
解答 : ウ
解説 : 人口ピラミッドの変化から、1930年には年齢が若くなるほど人口が多かったが、2017年には年少人口が最も少なくなっている。そして、2060年の推計では年齢が高くなるほど人口が多いと予測されている。これらの人口ピラミッドから、少子高齢化の問題が見て取れる。
適当でないものを選ぶので、選択肢ウが正答である。
「高齢化が進んでいるので」という部分は現状の説明として正しいが、その後の「若者に都市部への移住を促すしくみをつくっている」という部分が間違いである。
2-3:図2について、次の問いに答えなさい。

2-3(1):X地域で生産が盛んな工業製品の組み合わせとして最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア アルミニウム製品(サッシ)・眼鏡枠(フレーム)・スプーン
イ 時計・レンズ・プリンタ・産業用ロボット
ウ 製紙・パルプ工業・オートバイ・ピアノ・自動車
エ 自動車・陶磁器・鉄板・プラスチック
解答 : エ
解説 : X地域は、愛知と三重のあたりなので、中京工業地帯だとわかる。
この地域では自動車産業や石油化学工業といった重化学工業が発展している。
特に愛知県豊田市にはトヨタ自動車の本社があり、自動車の製造が盛んである。そのため、自動車が含まれる選択肢ウかエに絞られる。
次に選択肢ウを見ると、パルプ工業やオートバイ、ピアノなどが含まれているが、これは静岡県にあたる東海工業地域で生産の盛んなものである。
以上より、選択肢エが適当である。
2-3(2):Y地域の特徴を生かした農業として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。 ア 夏から秋にかけて降水量が多く冬が温暖なため、丘陵地などでみかんの栽培が盛んである。 イ 涼しい気候を生かして、夏の時期を中心に、キャベツなどの高原野菜を出荷している。 ウ 冬に雪が多いため、春の豊富な雪どけ水を利用して、全国有数の稲作地帯となっている。 エ 温暖な気候を生かして、日照りや台風にも強いさとうきびの栽培が盛んである。
解答 : イ
解説 : 図2より、Y地域は長野県の内部で、中央高地と呼ばれる地域だと見てとれる。 長野県は内陸性気候で、夏は高温で冬は冷え込むという気温の年較差が大きく、また湿度や降水量が低い傾向がある。また、涼しい気候を活かして、キャベツやレタスなど本来冬に収穫する野菜を夏に収穫する抑制栽培が行われている。よって、選択肢イが適当である。
2-3:Z市の雨温図として最も適当なものを、次のア~ウのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

解答 : ウ
解説 : Z市は、図2より富山市だとわかる。
富山市は日本海側気候で、夏は高温多湿、冬は低温で大雪が降るという特徴がある。降水量は年間を通して多いが、特に冬は季節風の影響で多くなる。よって、選択肢ウが適当である。
選択肢アは年平均気温が10℃ほどで、年降水量も1031㎜と少ないので、これは中央高地の気候だとわかる。選択肢イについて、年平均の気温が16.5℃、年降水量が2325㎜と多いので、これは太平洋側の気候だと考えられる。

2-4:図3は日本の漁業部門別漁獲量と輸入量の変化を示している。図3中a~cの組み合わせとして正しいものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

ア a 沖合漁業 b 輸入 c 遠洋漁業
イ a 遠洋漁業 b 沖合漁業 c 輸入
ウ a 輸入 b 遠洋漁業 c 沖合漁業
エ a 遠洋漁業 b 輸入 c 沖合漁業
解答 : ア
解説 :まず、選択肢の言葉を整理する。

沖合漁業は沿岸から離れた沖合で行われる漁業である。遠洋漁業は、海外や遠方の公海上で行われる大規模な漁業である。沖合漁業については沿岸から離れた沖合で行われる漁業のことである。
これらの漁獲量について輸入量を比較すると、最も多いのは沖合漁業である。日本近海では、水深約200mの大陸棚が広がっていて、太陽光が届きやすくプランクトンや海藻が育ちやすいため、良い漁場となっている。

2-5:次のa~cは、それぞれ、1㎞²あたりの人口密度、都道府県別の老年人口の割合、産業別人口に占める第3次産業の割合のいずれかを表した主題図である。a~cの組み合わせとして正しいものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

ア a 第3次産業の割合 b 老年人口の割合 c 人口密度
イ a 老年人口の割合 b 第3次産業の割合 c 人口密度
ウ a 人口密度 b 老年人口の割合 c 第3次産業の割合
エ a 第3次産業の割合 b 人口密度 c 老年人口の割合
解答 : ア
解説 : まず、選択肢の言葉を整理する。
第3次産業は、第1次産業、第2次産業のどちらにも当てはまらないもので、商業、金融業、運輸業、情報通信業、サービス業などが当てはまる。老年人口とは、65歳以上を指すもので、地方では高齢化率が非常に高い一方、都市圏では若年人口が多いため相対的に高齢化率が低いという地理的な特徴がある。人口密度は一定の面積の中に何人が住んでいるか、という値である。
aの地図は、東京や大阪などは75%以上で、中部地方や東北地方などで低い割合になっているので、第3次産業の割合の地図だと推測できる。bの地図について、都市圏では割合が少なく地方に行くほど高くなってえいるので、老年人口の割合だと考えられる。地図cは、数値の単位が「人」なので、人口密度を表しているとわかる。したがって、選択肢アが適当である。
■大問3
次の年表は、世界と日本のできごとを示したものである。次の各問いに答えなさい。

3-1:次のⅠ~Ⅲは、[ X ]の期間のできごとである。これらを古い順に並べた時の正しい組み合わせを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
Ⅰ 邪馬台国の女王卑弥呼は、まじないによって30ほどの諸国を治め、中国にも使者を送った。
Ⅱ ヤマト政権は、たびたび中国の皇帝に朝貢し、朝鮮半島諸国に対して優位に立とうとした。
Ⅲ 奴国の王が中国に使者をおくり、皇帝から金印を与えられた。
ア Ⅰ→Ⅱ→Ⅲ イ Ⅱ→Ⅲ→Ⅰ ウ Ⅲ→Ⅱ→Ⅰ エ Ⅲ→Ⅰ→Ⅱ
解答 : エ
解説 : Xの期間は、1世紀から5世紀までの期間のことだとわかる。
まずはⅠからⅢそれぞれの記述について整理する。
Ⅰについては、2~3世紀の弥生時代のできごとである。Ⅱは、ヤマト政権の政治に関する文章であり、4~7世紀くらいの古墳時代のことである。Ⅲに関しては、奴国や金印といった言葉に着目する。これは西暦57年のことで、弥生時代のことだとわかる。
よって、Ⅲ→Ⅰ→Ⅱの順だとわかり、選択肢エが適当である。
3-2:下線部①について、遣唐使の廃止後、日本では国風文化が発展した。この説明として適当でないものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 寝殿造の建築様式が完成し、主に貴族の住宅として使用された。
イ 最澄や空海が、「南無阿弥陀仏」と唱えれば救われるという浄土宗を広めた。
ウ 宮廷での様子や貴族の生活などが、紫式部が書いた源氏物語によって描かれた。
エ かな文字は、紀貫之らがまとめた古今和歌集にも使われた。
解答 : イ
解説 : まずは国風文化について確認する。
これは、平安時代中期の、藤原氏などの貴族を中心とした文化である。それまでに伝わってきた唐風の文化と日本独自の文化が合わさり、新しい文化が花開いたものである。
間違っているものは、選択肢イである。
空海も最澄も唐に留学し、中国で仏教の教えを学んだ。最澄は天台宗を開き、比叡山に金剛峰寺を建立した。空海は真言宗を開いて、高野山に金剛峰寺を建立した人物である。
「南無阿弥陀仏」と唱えれば救われると説くのは浄土宗や浄土真宗などの特徴で、念仏とよばれるものである。

3-3:下線部②について、次の問いに答えなさい。
3-3(1):この貿易について説明する際に用いる資料として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

解答 : ア
解説 : 下線部②の日明(勘合)貿易について整理する。
室町時代に、3代将軍足利義満によって始められたもので、明との間で行われた貿易である。勘合は倭寇の海賊船と貿易船とを区別するために、明の皇帝から発行されたものである。この貿易を通して、博多と堺の2つの町が貿易港として栄えた。
選択肢アについて、海賊行為を行った手段なので、これは倭寇だと考えられる。よって、選択肢アが適当である。
選択肢イは、長崎に貿易のために作られた島であり、これを出島という。これは江戸時代の出来事なので不適当。選択肢ウに関しては、作った鉄から主に鉄砲を作る施設で、江戸時代に作られた韮山反射炉である。よって、不適当である。選択肢エについては、ポルトガル人が鉄砲を日本に伝えたのは戦国時代のことなので不適当である。
3-3(2):次の文は、この貿易が始まった時期に、明が民間人の海外渡航や民間の交易を禁止した目的を説明したものである。空欄にあてはまる内容を、(1)で選択したものの当時の名称を用いて、解答欄に合うように10字以内で答え、文を完成させなさい。(句読点も1字に含む)
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明は[ ]ため、民間人の海外渡航や民間の交易を禁止した。
解答 : 明は(倭寇を取り締まる)ため、民間人の海外渡航や民間の交易を禁止した。
解説 : 明はこの当時、倭寇とよばれる海賊行為を行う民間人に苦しめられていた。この状況を受けて、日本に取り締まりを依頼し、それを受けて日明貿易が開始された。
よって、明が民間人の海外渡航や民間の交易を禁止した理由としては、「倭寇を取り締まるため」といった内容が書けていればよい。
3-4:下線部③について、大航海時代には、ある金属が通貨がモノの価値の基準として用いられ、各地の経済に影響を与えた。図1・図2を参考にして、この金属名を答えなさい。

解答 : 銀
解説 : 図2の説明として、「世界遺産に登録された島根県の鉱山」と書かれている部分に着目する。これは、石見銀山である。よって、ある金属は、銀だと考えられる。
図1には、ある金属の移動について世界地図でまとめられている。日本で採れた銀は中国にもたらされて流通したので、銀の移動の流れと一致する。
3-5:下線部④について、17~19世紀半ばの琉球王国の説明として適当でないものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 琉球王国は、幕府の将軍や琉球国王が代わるごとに、江戸に使節を派遣した。
イ 琉球王国は、薩摩藩が許可した商品以外のものを中国に注文することを禁止された。
ウ 琉球王国は、日本や中国、朝鮮と東南アジアを結ぶ貿易で栄えた。
エ 琉球王国は、特産物である砂糖(黒砂糖)を薩摩藩へ納めた。
解答 : ウ
解説 : 17~19世紀半ばというと、江戸時代のことである。
江戸時代の琉球王国について説明したものとして誤っているのは、選択肢ウである。
琉球王国は、日本と清の双方に朝貢していて、 清と貿易を行っていた。代表的なものとして、輸入品は生糸や薬、輸出品には銀や海産物が挙げられる。
江戸時代に朝鮮と貿易を行っていたのは対馬藩である。また、東南アジアとの貿易は朱印船貿易と呼ばれるもので、長崎や平戸を通じて行われていた。
3-6:下線部⑤について、17世紀から19世紀はじめの幕府の政策として適当でないものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 徳川吉宗が、ヨーロッパの書物の輸入制限をゆるめたことで、蘭学が盛んになった。
イ 田沼意次は、長崎から銅や俵物とよばれる海産物を輸入して、商業の活性化を促した。
ウ 幕府は、朝鮮に海外の情報をまとめた風説書を提出させ、その情報を独占しようとした。
エ ロシアを警戒した幕府は、間宮林蔵らに命じて蝦夷地や樺太の調査を行わせた。
解答 : ウ
解説 : 江戸幕府の政策として、適当でないのは選択肢ウである。
風説書はオランダ風説書ともいわれるもので、貿易相手だったオランダから幕府に提出されたものである。これは元々ヨーロッパ諸国の動向を把握するためのものであったが、徐々に他のヨーロッパの国々や清などの地域の情報も含まれるようになり、海外事情を知るための貴重な情報源となっていた。
3-7:下線部⑥について、次の文は、アヘン戦争後の幕府の対応をまとめたものである。[ a ]・[ b ]にあてはまる語句や内容の組み合わせとして最も適当なものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えなさい。
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アヘン戦争で[ a ]がイギリスに敗れたことを知った幕府は、[ b ]ことにした。
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ア a 元 b 伊能忠敬に命じて、日本全国を測量させる
イ a 元 b 外国船へ燃料や水などを与える
ウ a 清 b 伊能忠敬に命じて、日本全国を測量させる
エ a 清 b 外国船へ燃料や水などを与える
解答 : エ
解説 : [ a ]について。
アヘン戦争は1840年に発生した、イギリスと清が戦った戦争である。よって、選択肢アとイは不適当である。
[ b ]について。
アヘン戦争の結果を受けて江戸幕府は、異国船打ち払い令を撤回して外交政策の見直しを行った。外国船に燃料・水・食料などの補給を許すようになった。
伊能忠敬が日本全国を測量したのは19世紀初めの頃のことで、アヘン戦争よりも前のことなので不適当である。これはラクスマンの来航などによって鎖国がゆらぎはじめた時期のことで、沿岸警備の必要性から地図づくりが進められたと考えられている。
元は、13世紀にフビライ・ハンが建設した国である。東アジア全体を支配しようとした。
■大問4
次の年表は、19世紀以降のできごとを示したものである。次の各問いに答えなさい。

4-1:下線部①について、18~19世紀のイギリスに関連して述べた文として適当でないものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 財政難になったため、北アメリカに作った植民地の人々に新たな税を課した。
イ 工業製品を大量に生産し、世界中に輸出したので「世界の工場」と呼ばれるようになった。
ウ 不凍港などを求めて、積極的に領土を拡大しようとする南下政策を進めた。
エ イギリスなどの安い綿織物が流入し、綿織物業が打撃を受けたインドで大反乱が起こった。
解答 : ウ
解説 : 18~19世紀のイギリスは、産業革命後に大英帝国として資本主義が発展し、植民地を拡大した頃である。 この時代のイギリスについて適当でないのは、選択肢ウである。不凍港や南下政策などに着目すると、これはロシアに関する説明だとわかる。ロシアは様々な方向に南下を試みていたが、アヘン戦争やアロー戦争で弱体化していた中国とアイグン条約、北京条約などを結んだ。
4-2:下線部②について、日本はアメリカと以下の内容で条約を結んだ。この条約が結ばれた後の日本のようすとして最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
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第3条 下田・函館のほか、神奈川、長崎、新潟、兵庫を開港すること。…(以下略)
第6条 日本人に対して法を犯したアメリカ人は、アメリカ領事裁判所において取り調べのうえ、アメリカの法律によってばっすること。 (部分要約)
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ア 農村から来た働き手を集め、製品を分業で大量に仕上げる工場制手工業という手法がうまれた。
イ 綿糸や綿織物が日本に大量に輸入され、国内の生産地が大きな打撃を受けた。
ウ 公事方御定書という裁判の基準世なる法律を定め、庶民の意見を取り入れる目安箱を設置した。
エ 同業者ごとに株仲間をつくり、独占的に営業を行う特権を得る人たちが多くなった。
解答 : イ
解説 : 日本とアメリカとの間で結ばれたこの条約は、日米修好通商条約である。
第3条に書かれている内容に関しては、下田と函館は1854年の日米和親条約によって開かれた港である。それに加えて神奈川、長崎、新潟、兵庫などの開港を決めたのは日米修好通商条約である。
第6条については、領事裁判権に関する記述である。

選択肢のうち適当なものは、選択肢イである。
綿糸や絹織物は、アメリカから大量に輸入されて国内の生産を圧迫した。
選択肢アについて、工場制手工業という言葉に着目する。これは明治時代以降に本格化したもので、資本家が作業場を設けて賃金で労働者を雇い、分業・協業によって効率を高めるものである。よって、不適当である。
選択肢ウは、公事方御定書や目安箱といった言葉から、江戸幕府8代将軍徳川吉宗が行った政策だとわかる。日米修好通商条約は、14代将軍徳川家茂のときに、大老井伊直弼によって締結されたものなので不適当である。
選択肢エに関しては、株仲間が増加したのは江戸時代中期に田沼意次が行った政治によるものである。これは9代将軍徳川家重と10代将軍徳川家治の時代のことなので、不適当である。
4-3:下線部③について、資料1は全人口と有権者の割合を示したものである。1889年の有権者の割合が全人口の1.1%しかいなかった理由について、「税の額」「年齢」「性別」の全ての条件をふまえ、以下の文を完成させなさい。

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1889年の有権者の割合が全人口の1.1%しかいなかった理由は、衆議院議員の選挙権が与えられたのが直接国税[ a ]円以上を納める[ b ]歳以上の[ c ]とされていたためである。
解答 : a:15
b:25
c:男性
解説 : 1889年には「衆議院議員選挙法」が公布された。この法律に基づく第1回衆議院議員総選挙が実施されたのは翌年の1890年のことである。この法律において選挙権をもつのは、直接国税15円以上を納める満25歳以上の男子のみであった。

[ a ]について。
直接国税15円以上なので、[ a ]には15が当てはまる。
[ b ]について。
[ b ]には年齢が当てはまるので、25(歳)が適当である。
[ c ]について。
年齢、税金以外の条件は、性別である。よって、[ c ]には男子が当てはまる。
4-4:下線部④について、下関条約が結ばれた後の日本のできごととして最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 蝦夷地が北海道と改称され、本格的な統治と開拓が進んだ。
イ 内閣制度がつくられ、伊藤博文が初代の内閣総理大臣になった。
ウ 欧米人を鹿鳴館に招いて舞踏会を開くなどの欧化政策を行った。
エ 八幡製鉄所を造って、鉄鉱石や石炭を使い鉄鋼の生産を始めた。
解答 : エ
解説 : 下関条約は、1895年に結ばれた日清戦争の講和条約である。


選択肢アについて、蝦夷地が北海道と改称されたのは1869年の太政官布告によるものである。よって、選択肢アは不適当である。選択肢イは、内閣制度や伊藤博文が初代の内閣総理大臣になったという記述に着目する。これは1885年の出来事である。選択肢ウは、欧化政策という部分から、明治時代前期、日本が文明国であることを欧米諸国へ示すために、欧米の生活・文化を取り入れようとした政策だとわかる。これは1880年前半のことなので、選択肢ウは不適当。
選択肢エは、八幡製鉄所という言葉に注目する。これは下関条約で得た賠償金を使って建てられた官営の製鉄所で、1901年に操業を開始したものである。製鉄に必要なものとしては、鉄鉱石は主に中国から輸入し、石炭は主に九州北部の筑豊炭田で採れたものであった。よって、選択肢エが適当である。
4-5:下線部⑤について、日露戦争後の日本や世界の動きとして最も適当なものを、次のア~エのうちから2つ選び、記号で答えなさい。
ア 政府は、ロシアに備えて北海道に開拓使を設け、開拓と防備を行う屯田兵をおいた。
イ 樺太・千島交換条約が結ばれ、樺太をロシア領とする代わりに、千島列島を日本領とした。
ウ 小村寿太郎外相の下、日米間などで新たな条約が結ばれ、日本は関税自主権を完全に回復した。
エ アジアの人々に独立の希望を伝えた一方で、日本は韓国を併合するなど帝国主義政策を進めた。
解答 : ウ・エ
解説 : 日露戦争と、その講和条約についてまずは整理する。


日露戦争後、ポーツマス条約で朝鮮における指導権を得た日本は、朝鮮における支配を強め、1910年に韓国併合を行った。また、1911年には小村寿太郎外相が、関税自主権を回復し、不平等条約の改正を果たした。
選択肢アについて、北海道に開拓使や屯田兵を置いたのは、ロシアの南下を警戒したためであり、これは日露戦争前の出来事である。よって、選択肢アは不適当。選択肢イは、樺太千島交換条約に注目する。これは1875年に日本とロシアの間で結ばれたもののため、選択肢イは不適当である。
選択肢ウに関しては1911年の出来事で、アメリカとの間に結ばれた日米修好通商条約を受けて、その後他国とも条約の改正を行ったものである。選択肢エについては、韓国併合についての記述である。よって、選択肢ウとエが適当である。
4-6:下線部⑥について、次の文は、ポツダム宣言の内容を一部要約・抜粋したものである。空欄にあてはまる語句を、漢字で答えなさい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本の主権が及ぶのは、[ ]・北海道・九州・四国と連合国が決める島に限る。
解答 : 本州
解説 : ポツダム宣言は、第二次世界大戦の講和条約である。

日本の主権については、「本州、 北海道、九州、四国及び. 連合国が定めた諸諸島に極限する」と書かれているので、[ ]には「本州」が当てはまる。
4-7:下線部⑦について、次のア~ウは沖縄に関するできごとである。これらを年代の古い順に並べ替え、記号で答えなさい。
ア 沖縄の施政権が日本へ返還された。
イ 朝鮮戦争において、沖縄の米軍基地が使用された。
ウ 政府は軍隊や警察の力を背景に、琉球藩を廃止して、沖縄県を設置した。
解答 : ウ→イ→ア
解説 : まずはそれぞれの選択肢について整理する。
選択肢アについて、「施政権が沖縄に変換された」とあるので、これは1972年の沖縄返還についての説明だとわかる。沖縄はそれまでアメリカの統治下にあり、佐藤栄作によって条約が結ばれたことで沖縄は日本に返還された。
選択肢イは、朝鮮戦争の際の出来事である。よって、これは1950年のことである。朝鮮戦争は朝鮮民主主義人民共和国が大韓民国を攻撃したことで起こった戦争で、ソ連などの社会主義国とアメリカなどの資本主義国が加わった。このとき、沖縄はアメリカ軍の基地となった。

選択肢ウに関しては、「琉球藩を廃止して、沖縄県を設置した」との部分から1879年の明治時代のことだとわかる。これは、琉球処分と呼ばれるものである。
したがって、年代の古い順に並べると、ウ→イ→アの順に並べるのが適当である。
■大問5
次の図は、国会・内閣・裁判所の主な仕事内容と国民との関わりをまとめたノートである。次の各問いに答えなさい。

5-1:[ A ]~[ C ]にあてはまる内容の組み合わせとして正しいものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア A 弾劾裁判所の設置 B 違憲審査権の行使 C 政令の制定
イ A 弾劾裁判所の設置 B 政令の制定 C 違憲審査権の行使
ウ A 違憲審査権の行使 B 弾劾裁判所の設置 C 政令の制定
エ A 違憲審査権の行使 B 政令の制定 C 弾劾裁判所の設置
解答 : イ
解説 : まずは、選択肢の言葉を整理する。
・弾劾裁判所:裁判官の身分にふさわしくない行為をしたり,職務上の義務に違反した場合に,その裁判官を辞めさせるかどうかを判断するもの。
・違憲審査権:国会で審議され成立した法律が、憲法に違反していないかチェックできる権利のこと。すべての裁判所がもっている権利。
・政令:憲法・法律を実施するために内閣が補助的に出す命令のことである。
よって、Aには弾劾裁判所の設置、Bには政令の制定、Cには違憲審査権の行使が当てはまる。したがって、選択肢イが適当である。
5-2:[ D ]は、国民が最高裁判所の裁判官を辞めさせるかどうかを判断する制度である。空欄[ D ]にあてはまる語句を漢字4字で答えなさい。
解答 : 国民審査
解説 : 国民が最高裁判所の裁判官を辞めさせるかどうかを判断する制度のことを、国民審査という。
5-3:下線部①について、次の問いに答えなさい。
5-3(1):次のa~dは、日本の選挙制度をまとめたものである。参議院の選挙制度の組み合わせとして正しいものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

ア a・b イ c・d ウ a・c エ b・d
解答 : エ
解説 : 参議院・衆議院の選挙制度については、以下のように整理できる。


参議院は選挙区制と比例代表制によって代表者が選ばれる。
まず選挙区制の図はdである。また、比例代表制は得票に応じて政党に議席を配分するという制度なので、ブロックはないのでbだとわかる。よって、bとdが正しいので、選択肢エが適当である。

5-3(2):次の会話文は、資料1に関する生徒同士の会話である。[ a ]にあてはまる内容について、「価値」という語句を用いて、解答欄に合うように文を完成させなさい。また、[ b ]にあてはまる語句を答えなさい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ルカ:資料1のX選挙区とY選挙区を比べると、有権者の数がかなり違うことがわかるね。
リコ:当選するために必要な得票数にも違いがあるね。
ルカ:この状態で選挙が行われると、何か問題がおきそうだね。
リコ:有権者が持つ[ a ]が生じることが問題になると思うよ。
ルカ:憲法第14条「法の下の[ b ]」に違反していると先生が言っていたよ。
リコ:選挙の4原則の[ b ]選挙にも反することになるね。
ルカ:そうだね、だから選挙区の改定も行われているんだね。
解答 : [ a ] 一票の価値に差
[ b ] 平等
解説 : [ a ]について。
選挙区によって有権者の数が違うことで、当選に必要な得票数に違いがあることを「一票の格差」と呼ぶ。よって、[ a ]には、「一票の価値に差(が生じる)」といった内容が書けていればよい。
[ b ]について。
憲法第14条は「法の下の平等」について定めている。したがって、[ b ]には「平等」が適当である。
人種、信条、性別、社会的身分または門地による差別を禁じると定めている。
5-4:下線部②について、世論の形成に影響を与えているものの一つが、テレビや新聞などからの情報である。その情報をそのまま信じるのではなく、さまざまな角度から批判的に読み取り、冷静に判断する力を何というか。最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア マイクロクレジット イ ヘイトスピーチ
ウ インフォームドコンセント エ メディアリテラシー
解答 : エ
解説 : 情報をそのまま信じるのではなく、さまざまな角度から批判的に読み取り、冷静に判断する力のことは、メディアリテラシーという。よって、選択肢エが適当である。
選択肢アのマイクロクレジットは、発展途上国の人々の自立を促すため、企業したい低所得者や貧困層の人々を対象に、無担保で小額の融資を行うことである。マイクロファイナンスともいわれる。
選択肢イのヘイトスピーチについては、特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動のことである。
選択肢ウのインフォームドコンセントは、患者が事前に治療の内容についての説明を受け、合意するということである。
5-5:下線部③について、次の文章は日本国憲法第12条の条文である。空欄にあてはまる語句を答えなさい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この憲法が国民に保証する自由及び権利は、国民の不動の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に[ ]のためにこれを利用する責任を負ふ(う)。
解答 : 公共の福祉
解説 : 日本国憲法第12条は、公共の福祉について定めた条文である。
これは、国民には社会全体がよくなるように、権利を利用する責任があるということである。
よって、[ ]には「公共の福祉」が当てはまる。

■大問6
次の表は、公民の授業で各班が発表するテーマの一覧である。次の各問いに答えなさい。

6-1:下線部①について、次のア~エは、商品を購入する際の流れを1班がまとめたものである。商品の売買契約が成立する段階として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

解答 : イ
解説 : 商品の売買契約は、当事者同士が合意した時点で成立する。
したがって、選択肢イが適当である。
6-2:下線部②について、次の会話文は、資料1に関する2班の生徒同士の会話である。次の問いに答えなさい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サオリ:公民の授業で、賃金や労働時間などの労働条件について定めている法律を学んだね。
アサミ:確か[ a ]だったね。
サオリ:資料1の求人広告の一部を見ると、[ a ]で定められていることとは違う内容があるよ。
アサミ:[ b ]が法律に違反しているね。
サオリ:そうだね、ちょっと調べてみよう。
6-2(1):[ a ]にあてはまる法律名を答えなさい。
解答 : 労働基準法
解説 : 賃金や労働時間などの労働条件について定めている法律は、労働基準法である。

6-2(2):(1)で答えた法律に違反している[ b ]にあてはまる内容として適当なものを、資料1のア~エのうちから2つ選び、記号で答えなさい。

解答 : イ・ウ
解説 : 法律に違反している2つは選択肢イとウである。
まず選択肢イについて、男性と女性とで賃金に差がみられる。よって、労働基準法で定められた、男女同一賃金に違反している。
選択肢ウは、労働基準法で決められた、労働時間は1日8時間以内という部分に違反している。
よって、選択肢イとウが適当である。
6-3:下線部③について、次の文章は、2023年7月と10月の外国為替相場に関して3班がまとめたものである。[ a ]、[ b ]にあてはまる数字と語句の組み合わせとして最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1ドルあたりの円の価値は、2023年7月は138円で、2023年10月は[ a ]円となっており、10円ほど「円安」となっている。これは、日本の企業がアメリカの企業から80ドルの商品を輸入する時、2023年10月は2023年7月よりも金額が800円[ b ]なることになる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ア a 148 b 安く イ a 148 b 高く
ウ a 128 b 高く エ a 128 b 安く
解答 : イ
解説 : [ a ]について。
[ a ]のあとの記述で「10円ほど「円安」となっている。」という部分に着目する。円安とは、外国のお金に対して円の価値が低くなることである。よって、7月には1ドルで138円に替えられたのが、10月には138円より多くの日本円が必要になるということである。したがって、「148」円が適当である。
[ b ]について。
2023年10月時点では、7月よりも円安になっているので、7月より多くの円が必要になると考えられる。よって、「800円「高く」」なるとわかる。
以上より、選択肢イが適当である。
6-4:下線部④について、4班は社会保障の考え方について調べ、社会保障には「自助」「共助」「公助」という3つの考え方があることがわかった。「自助」の例として最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 生活が困っている人々のために、政府が様々なサービスを準備して、国民の生活を支援する。
イ 将来、病気になって働けなくなることに備えるため、計画的に貯蓄し、民間の保険にも加入する。
ウ 憲法で定められた「最低限度の生活」を送ることができない人々のために、政府が生活費などを支給する。
エ 誰もが病気や失業などで働けず、収入がなくなる可能性があるため、人々が保険料を出しあい、困っている人へ給付する。
解答 : イ
解説 : 社会保障の3つの考え方について整理する。

「自助」は、自分でできることは自分で行い、自分自身や家族を守ることである。
次に選択肢を見ると、「自助」にあたるのは選択肢イである。
選択肢アとウは、政府が国民のために支援しているものなので、公助である。選択肢エについては、人々が困っている人を助けるものなので、共助だとわかる。
6-5:下線部⑤について、図1は、5班が、1980年・2010年・2022年の日本のエネルギー供給の割合をグラフにまとめたものである。図1中ア~エは、それぞれ「原子力」「石油」「天然ガス」「再生可能エネルギー」のいずれかの割合を表している。このうち「原子力」を表すものとして最も適当なものを、次のア~エのうちから1つ選び、記号で答えなさい。

解答 : ウ
解説 : 原子力によるエネルギーは2011年の東日本大震災の影響で減少したので、選択肢ウだと考えられる。
他の選択肢についても整理する。
まず「再生可能エネルギーなど」は徐々に増加していると考えられるので、選択肢エだと推測できる。石油エネルギーに関しては、元々最も多かったものである。しかし1970年代には2度のオイルショックが発生し、1980年以降の石油のエネルギー量は徐々に少なくなっていると思われる。よって、選択肢アが石油だと考えられる。石油の代わりとして少しずつ増加したものが天然ガスだと考えられるので、選択肢イが天然ガスだと推測できる。

